幼女戦記劇場版

原作未読(テレビアニメのみ)。元々見る予定はなかったけど、独ソ戦を彷彿とさせる描写が頑張ってると聴いて見に行った。

確かにどこかで見たことのある航空機や戦車があちこち出ていてそこは嬉しかった…が、まあ主役は魔道大隊だからあくまでスパイスだった。でもまあ描写されただけでも希少価値だからそれで満足すべきか。

物語はメアリー・スーとの対立を軸にしてたわけでその空戦シーンは非常に力が入っていて楽しかった。よくある物語なら思想的に主役が逆だったろうしねえ(苦笑)。まあスー自身も存在Xによって(だよな?)狂信者的な状態になってたのでどっちもどっちかもしれんけど。

個人的に納得行かなかったのは、なぜスーを殺さなかったのか、というところか。合理主義の固まりの主人公がスーを相手に死なないように遊んだ理由が今一つ弱い。あそこまでヤバい相手なんだから、速攻で頭か心臓だろうに…。作劇上、スーは今後ずっとライバル的な扱いになるし続きも必要だから殺せなかった?(劇場かテレビかハッキリせんけど)原作読めば理由は分かるんかねえ。

後一つ。なんかもう音響と言えば岩浪チームしかないんかい、と思うよホント。いや不満は全く無いんだけど、見る作品の悉くが彼のチームばかりなので「その程度の狭い業界なのか、人気声優同様ガルパンで名をあげた成果なのか、皆彼らにしか頼まなくなったのか」と邪推してしまう。

荒野のコトブキ飛行隊

今期開始アニメ。期待はしてたんだが…

ガルパンの空戦版の触れ込みで期待値は高かった。実際、レシプロ戦闘機の描写はこれでもかというほどがっちりしてて、そっちの趣味界隈のコメントを見ていても力が入っているのは目に見える。機械が動くだけでなく、アニメでここまでレシプロ空戦描いたのはほとんどないし。問題はそこで止まってしまってること。

エスタン物、助っ人物をレシプロ戦闘機でやりたいのはよく分かるんだけど、キャラや物語が弱くて今ひとつのめり込めないのも事実。キャラのほぼ3D化も色々言われてるけど、物語の問題と比較すれば正直そっちの課題はどうでもいいレベル。大きな風呂敷をもう少しちゃんと見せてほしい(いやまあエリイト興行の流れで空賊の大ボスがいるっぽいことはわかるけど)。あと「レシプロ戦闘機に興味なくてもすごさが分かる説明」が圧倒的に足りない。ガルパンはこれが上手かった。先日の話でも「雷電の上昇力に助けられた」的な台詞の一つでもあればアピールできて良かったのに。いっそ、ストライクウィッチーズのように「ミリタリー要素はおまけ。あくまでかわいい女の子を描く」位割り切ってたほうが良かったのかもしれない。(ストウィチは監督自身が軍事に興味はなく、一部ミリ好きスタッフが頑張った結果だったらしい)

最後はレシプロ大空中戦で勝利して大団円なのは見えてるので、そこに至るまでをしっかり物語してほしいよ。スタッフは一流なんだから…。

幸腹グラフティ

過去作視聴(2015)。

OPが梅津さん、そしていつものシャフトな演出、キャラかわいい…だけ、かなあ。ご飯描写は確かに超がんばってたんだけど、物語としてはどうということもなく。まあかわいいアニメキャラを愛でるジャンルだから間違いではないか。

まあ高校生と思ってたから中学生の話と知ったときには流石に「嘘やろ?!」だったけど。受験も大学受験予備校と勝手に思ってた。

PSYCHO-PASS SS Cace.1 罪と罰

後輩ちゃんが時折見せる常守監視官にみせるライバル心が無邪気にみえて少しかわいい…じゃなくて。

常守にはシビラシステムは「必要悪」な存在と考えてるけど、霜月ちゃんは信奉者何だよね。とはいえ盲目的なそれではなく「絶対者が絶対者たらしむためになすべき事をせねばならない。そうでないなら怠慢である」という考え方が見えたのはなかなかに興味深い。シビラに対する考え方は監視官二人で真逆だけどそれがバランスよく回ってるのは悪くない。(というか朱ちゃん、超然としすぎてちょいと怖いぞ)。

テーマとして東北の核廃棄物を出してきたけど、これだけ科学が進んでも核処理技術は進展してないのに少し驚いた。まあ、日本特有の核アレルギーで技術発展自体が出来ないのかもしれんけど、未来の日本は人口減で田舎はスカスカだろうから新しい核保管施設に移送するというアイデア自体は悪くないと思う…あんな手段を使わなければ、ねえ。

ともあれ、久々のPSYCHO-PASS。オムニバス的とはいえ鑑賞した価値はあった。残り二作は過去話と別地域話だから正当な物語はこれで閉幕かなあ。おもしろい舞台設定だから死蔵してほしくはないけども。

ブギーポップは笑わない

今期開始分。何回目のアニメ化だっけ。
原作は昔読んでいたけど今は手を出していない。飽きた…というより退屈してしまったせいだろうと思う。OPやEDの表記を見る限り「VSイマジネーター」というエピソードが軸になるぽいけど(確かにそんなタイトルのブギーポップシリーズがあったのは何となく記憶している)、幸か不幸かおそらくはそれを読んではいない…と思う。おそらく第一話は物語の冒頭とエンディングであり、あとはEDに至るまでの展開を1クールかけてやっていくのかな、と。
初代アニメのころは上田プロデューサーのもとでlainなどとも比較してみていたような気がするので、やっぱ雰囲気が変わってしまっているのは少し残念(仕方のないことだけど)。でもキャラクターは緒方絵に寄せてほしかったなあ。あののっぺりしたキャラデザこそ、ブギーポップの世界観であるように思うし。ともあれ嫌いな作品ではない。しっかり回してほしいところ。

色づく世界の明日から

今期終了分。しっかり話をまとめやがった。
P.A.Works枠ということで期待して視聴。キャラデザは最初違和感を感じていたけどじきになれた。作品自体はとても安心して見ていられたけど、途中から「まさかラストが1)この時間軸に残る、2)恋人とともに元の世界に戻る、3)元の時間に戻ったら皆も若くて再開、とかいうパターンはないよな?」という余計な心配ばかりするようになっていた。でもこの部分もかっちり地に足の着いたエンディングを作ってもらってほっとした。
写真美術魔法部の面々はおそらく近いうちに主人公が孫だという情報に気が付いて、その彼女に出会うことを期待してたと思うんだけど、実際その時はどうだったんかねえ。瞳の両親は離婚、母親には魔法の才もなし、というヘビーな展開が待っているわけなので、両手離しで再開?を喜べたわけではないと思うけど。どこかサブエピソードとして書籍化とかしてくれないかなあ。

RErideD-刻越えのデリダ-

今期終了分。うーん…期待値ほどではなかった。
安倍さんキャラ+SFっぽいということで見始めたけど、大きな盛り上がりが感じられないまま収束してしまった気分。時間遡行と謎解きがメインだったんだろうけど、なんというか見せ方が淡泊すぎてさほど思い入れができなかった。メカ描写もかなりざっくりだったしなあ。どうしようもないほどつまらなかった…というわけでもないけど、さほど強い印象が残ったわけでもないのは事実。せっかくのオリジナル(と思う)なら、もっと尖がってもいいと思うんだがなあ。