ケムリクサ

今期終了分。いやあ、素晴らしかった。
なかなか見る時間がなかったので事実上の一気見。そのせいで「考察」系を存分に楽しむことはできなかったとはいえ、それでも終末観のある内容やら「宇宙船地球号?」と思わせるセリフ、ケムリクサの仕様に関する様々な提示はワクワクさせてくれるに十分だった。さすがはたつき監督。
正直言えば、旅の道中であと2-3体は死んでしまうと覚悟をしていた。それだけ厳しい世界であったことに違いはなかったので。しかし結果を見てみると(おそらく)脱落は(事実上)なし。それどころか全編に愛があふれた作品にすらなっていた。単なる終末への物語ではなく、様々な細かい伏線の大半が愛という一点に収束た物語だったのがお見事としか言いようがない。自然の複雑さは意外とシンプルなところに答えがあると幼いころに何かの本で読んだことがあるが、まさにそれがこれかな、と。
さて、これでようやくネタバレOKになったから12.1話を見に行くか。

「令和」

何となく想像していたいくつかの候補とは全然違ってた。
「明治、大正、昭和、平成、令和」と並べると、令和がちょっと時代掛かっている感じがするかなあ。あとこれは単なる思込みだけど「和を令する」=「強制的な和」というイメージもあって、ちょっと怖いかな。全体主義というかなんというか。

荒野のコトブキ飛行隊

今期終了分。最後半の盛り上がりがもっと前に来ていればなあ。
今季一番の期待株だったんだけど、残念ながら「及第点は上げられるけど、盛り上がったのかと言われればかなり微妙」というのが正直な感想。いや、航空機やそれに関する描写はすごかったよ。これは前評判通り。ジェット震電やら富嶽やら秋水(かな?)やらロマン兵器を出してくれただけでも大戦機ファンは大喜び間違いなしだし。
ただ肝心の物語がどうもねえ…。マカロニウエスタンを意識して、気楽に作っているのはわかる。ただそれがあだになって物語の一貫性が見えにくくなったのも事実。悪党をもっと早めに出してシンプルな対立構造を作っていた方がよかったんじゃなかろうか。あと先ほど褒めた飛行機周りだけど、これ「分かる人は大喜び」で終わってしまっているのが困りものだった。言ってみれば、ガルパンで言う秋山殿役がどこにもいなかったから、「各種様々な日本軍戦闘機の特色を生かした戦い方」というのがとってもわかりにくかった。せめてキャラのセリフの中でそれとなく「機体ごとの特色を生かした言葉」を入れてくれればよかったんだけど、それもほとんどなし(最終回で、紫電は小回りが利くから市街戦ができる、というセリフがもしかしたら唯一かも)。そのせいで、航空機に詳しくない一般アニメファンは作品の半分を楽しめない状態になっていたのは確か。戦車と違って、見た目の違いは分かりにくいしね…。
結局ユーハングが何かはわかったけど、穴とこの世界の関係については特に言及されることもなく幕が下りた。続きはゲームになるんだろうか。大仕掛けな設定を作ったのはいいけど、それが「日本軍機を別世界に持っていくため”だけ”の設定」になり下がっているのは残念な限り。多くの視聴者は「穴の向こうがどうなっているのか」とか「ユーハングとして存在した日本軍とはどういう存在なのか」とかあったと思うけど、それの回答は何一つ出なかったしね(円盤の特典書籍に掲載されたりするのかね)。
ともあれ…及第点は十分クリアしていたけど、個人としての期待値を超えることはなかったのが残念だったかな。もし二期があるなら、よりユーハングとの関係を強く前に出した作品にしてほしいな。

エガオノダイカ

今期終了分。かなりの肩透かし。
昨今のタツノコアニメは出来が良いものが多いから期待してたんだが、この作品は久々に「外れ」に近い。何となくスタッフがやりたいことはわかるんだが、そこに至る積み重ねと最後の手段の唐突さに作劇場の強引さが強く感じられて、正直萎えてしまった。
Wヒロインシステム…のようなもので、敵味方に分かれて思想やら生死やらを語るのかと思っていたら、実際の接触はラストの一瞬だけ。それもかなり強引な舞台装置の上で、だ。まあ確かに「戦争を解決するために、その盤面ごとひっくり返す」というのは一種のカタルシスになるのはよくあること。しかし本作ではそれがあまりにお粗末に過ぎた。いっそ、攻防戦で姫様が死亡したうえで、何らかの理由で事の真実と意思をつないだヒロイン(兵士だけど)がその続きを担う、というくらいにした方がまだよかったのかもしれない。
放送開始当初、発想自体はそんなに悪くないと思ったのは事実だから、残念な作品になってしまったというのが正直な感想だ。

ローリング☆ガールズ

ロリガ・ロック・ベスト!~Songs of the mob,by the mob,for the mob~/The Rolling Girls
過去作視聴(2015)。なんだ、気持ちのいい良作じゃねえか。
The BlueHeartsの曲に乗せて各地で事件(?)を解決(?)していく青春ロードムービー。最初の数話こそ舞台装置に疑問を持っていたけどそれは単なる仕込みとわかったとたんに一気に気持ちの良い作品になった。主人公たちはまさに「モブ」であり特殊な能力は持たない少女たち。それがバイクに乗って全国に助っ人(?)に行く。ここでよいのは、あくまで「助っ人」であって、それを解決するのは現地の人たちだということだ。しかも彼女らは残念なくらいに力そのものは持っていない。だから彼女らでできる全力で各地の「猛者」やその仲間たちを助けていく。その過程が良い。最後も仲間との別れだというのにしんみりしないのがまたいい。すっきり爽やかな別れのシーンを描けるのは昨今珍しいといえるんじゃないだろうか(4年前の作品だけどさ)。
個人的にはBDは特には欲しくないけど、劇中歌はとてもほしくなった。オリジナルでもカバーでも何でもいい。どの歌も「傷だらけ、泥だらけになっても、笑って真っすぐ走ろうぜ」という人間賛歌なロックばかりだ。こんなに気持ちのいいアルバムはそうはないだろう。
4年前、当時の評価はどうだったのかな。サイケな色調で彩られた作品に序盤ドロップした視聴者も多そうだったけど、最後まで完走した人の満足度は高かったんじゃないのかな、と思う。

SpaceX、国際宇宙ステーションにドッキング成功

live2.nicovideo.jp
NASAが予算削減の意味も含めて宇宙開発の一部を民間に展開して何年目だっけか。ついに、民間ロケットが国際宇宙ステーションにドッキングする日が来るとはなあ。おまけに第1段ロケットは自動的にステーションに帰ってくるし。今後の展開が本当に楽しみになってくる。

DEAD OR ALIVE 6

DEAD OR ALIVE 6 初回封入特典(コスチューム:かすみ)同梱 + 予約特典(追加キャラクター「女天狗」使用権)付 - PS4
過去シリーズはプレイ済み。ついてに格ゲーは苦手。
ん~。DEAD OR ALIVEという格ゲーは、「じゃんけんシステム」以外に「エロ」とか「リョナい」とかも期待されている感じのゲームと思っているんだけど、なんというか「悪い意味で優等生を目指した作品になった」様に感じる。言ってみれば「これならほかのゲームでもいいんじゃない?」という気持ちだ。
しばらくプレイして思ったのは「eゲーム大会に採用したくて、まじめに作った結果か」というものだ。過去の連作のテイストを放棄して、あくまでゲームコンテスト用にレギュレーションできる作品「でしかない」というものだ。後から調べたところ、それは当たらずとも遠からず、といったところだった。
あとあの「コスチュームを開放するためのランダムポイント制」はどーにかならんのか…。少しでも長い時間プレイさせるための方策なんだろうけど、姑息すぎる。