ぱにぽにだっしゅ!

今期終了アニメ第一弾。いわゆる「原作クラッシャー」系アニメの一つ。
原作好きにしてみれば憤懣やるかたないだろうし、あまりの内容の差からアニメから入った人が原作に逆流する率は思ったよりかは少ないと思う(私も立ち読みしたのみ)。ただ、このアニメについては、かつての「原作クラッシャー系アニメ」とは一線を画しているように思う。原作クラッシャーといえば「エクセルサーガ」を思い出すが、これは監督オナニー系とも言えるものだった。しかしこのアニメは「美少女」「萌え」「エロ」に代表される表面的なものだけでなく、その「(無駄な)知識と情報量」を楽しむことが出来る「本質的オタク」のためにあえてクラッシャーされた作品になっていたように思う。
画面と音の隅から隅まで秒単位で散りばめられた(視聴者をして「いいのかよ」と心配になるほどの)様々なオタ系ジャンルからの小ネタ・パロディの山*1、まるで視聴者とキャッチボールをしているかのようなリアルタイムなネタの数々、そして最初から最後まで維持された高品質の映像。これがいかに大変なことであるかを理解できるのはオタクだけであり、このような手法の作品を心から楽しめるのもまたオタクだけ。だからこそ、この作品に関わったすべての制作スタッフには心から感謝したいと思う。
最後まで見終えたとき、「お祭りが終わった後の空虚感」を感じさせた作品は本当に久しぶりだった。*2ありがとうございました。

*1:オタやって長いせいか「アニメ」「ゲーム」「ネット」ネタはほぼ分かった。ただSF系はスタートレックを除くとせいぜい題名が分かる程度だった。無念

*2:「ごめんな、さよならだ。」の台詞で締めるのは、ある意味反則だろ。