NHK-FM削減の答申

http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20060606-42363.html
NHK改革について、「通信・放送の在り方に関する懇談会」(座長・松原聡東洋大教授)ってところで竹中平蔵総務相がBSの削減とFMの消滅を提言したそうで。BSの削減は分からないでもない。事実上、総合の焼き直しor再放送のような番組がかなりの量を占めているから、シェイプアップの意味はあると思う。だがNHK-FMは別だろ。

FMについては「民間のFM放送などが普及している中、公共放送としての役割は終えた」と結論付けた。

何の役割が終わったって??民間FMの代わりならいくらでもある(事実上「音質の良いAM」となっている部分が多いし)が、『NHK-FMでなければ放送しない番組のほうが圧倒的に多い』という事実をまるで理解していない答申だ。東京大阪と言った大都市圏なら民間FMも多く存在するから多少の言い訳にはなるだろうが、地方に行けばNHKと民間が一波ずつしかないという所も極めて多いのに。地元のミニFMがその代替物になるとでも?クラシックや民謡を定期的に相当の量を放送するFM局がどれほどあるか答えてみてくれ、竹中さん*1Podcast等の代替手段(これも中高年の方にはハードル高すぎだが)の言及もない。NHKの財務諸表しか見ていないか、NHK-FMをつぶすことで「ほら、民間への開放を進めているんですよ」という小泉改革のパフォーマンスのためだけに、一番痛みが少ない物を生け贄に切り捨てたようにしか見えないよ、コレは*2。抗議できないのかな。

*1:「○○三昧」等の民間では絶対に実現し得ない番組のある

*2:まあ政府の作る懇談会なんてのは、自分たちの主張を裏付けるための「自作自演に近い組織」でしかないことはよく分かってるけど。