スカーレット・ストーム/新スカーレット・ストーム/ファイナル・スカーレット・ストーム
スカーレット・ストーム―第二海軍物語 (GINGA‐NOVELS)
- 作者: 中岡潤一郎
- 出版社/メーカー: 銀河出版
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
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新 スカーレット・ストーム―南洋の大海戦 (GINGA‐NOVELS)
- 作者: 中岡潤一郎
- 出版社/メーカー: 銀河出版
- 発売日: 2005/05
- メディア: 新書
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ファイナル・スカーレット・ストーム―散る桜、咲く桜 (GINGA‐NOVELS)
- 作者: 中岡潤一郎
- 出版社/メーカー: 銀河出版
- 発売日: 2006/08
- メディア: 新書
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「理由は不明だが突然男子の出生率が世界的に極端に低くなり、女子を中心とした帝国海軍を作った」というのが基本ライン・・・まあいわゆる「萌え戦記」ってやつだ*2。ただしラノベと違うのはあくまで仮想戦記物なので、例え準主役級の女性キャラであろうとも容赦なくズタボロになって死んでしまうこと。実際、「こいつは生き残って欲しいなあ」と思っていたキャラの7割は最終回までに死んでました、はい(泣)。作者本人も「萌え系の話だけど根っこは仮想戦記」であることを意識して書いているようで、前述の前提を生かした軍編成の棲み分け・兵器開発の方向性の変化・社会の変化等もしっかり書いてあった。珍しいのは、大和と武蔵が参加している日米戦艦直接対決がある仮想戦記なのに、双方ともあまり活躍はしていないこと。確かに双方とも撃沈こそされなかったけど、よくある「無敵の大和大活躍」な仮想戦記物と比較すると「鉄の壁ではあるけど、砲撃はなかなか当たらず、発射速度の遅さでピンチ」という記述が多かったのは、けっこう珍しい気がする。航空戦力が好きなのかな、この作者。
ともあれ、個人的にはこの世界設定でさらに続きを読んでみたい気はする。世界人口の7割以上を女性が占めて急速に社会構造が変化していくと何が起き、そこでの戦争がどんなものになるのか興味がわく。最後に・・・最新型の撫子型防空駆逐艦一番艦「撫子」の描写、各巻にちょっとだけ載っていたけど・・・分かる人には大爆笑ですな。