H2A11号機打ち上げ成功、技術試験衛星きく8号機を無事衛星軌道に投入

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ひとまずH2A11号機の打ち上げ成功おめでとう!しかもH2A最強型のType204!!SRBA(補助ブースター)を4本くくりつけるという合体型というだけでも燃える要素満載!!打ち上げ映像も見たけど、過去のロケットとは明らかに上昇速度が違う。加速が付くまでの「ため」がほとんどなく、一気にぽ〜んと跳ね上がるシーンはなかなか良いものを見せてもらえた。・・・ともかく(実況見たかった&参加したかった)。えーと、204についてはこことかここに詳しいけど、日本ロケット史上最強のペイロード(簡単に言えば運搬能力)を誇るロケットだったので、絶対成功して欲しいと思う反面、やはりどこか心配があったので朗報を聞いたときには嬉しいよりもホッとしたというのが本音だったり。しかもマスコミの無理解と低予算が続いている中での連続成功は嬉しいのだけど、実際はこの程度の運用を標準にしなくてはいけないのだから勝って兜の緒を締めよ、ということで関係者・・・それも委託を受ける三菱重工には死ぬ気で頑張って欲しい*1。まあアリアンやNASAの成功率は今や95%を越えてるけど、それはロケット開発初期の数々の失敗という貴重かつ代え難い資産とバンバン打ち上げるだけの予算が確保されているからだからねえ。今の日本のシステムでその域に達するのはかなり大変とは思う。
さて、残るは重量級技術試験衛星「きく8号ETS-VIII)」。衛星軌道への投入と太陽電池パドルの展開は成功したみたいだから、残るは最大のミッション「大型展開アンテナ」の展開成功の報告を待つのみ(12/26になるらしい)。この「パネルの展開」というのは折り紙のようなもの。ロケットの衛星を入れるスペースというのはどうしても容積や大きさが限られるので、大きなパネルは畳んでしまうしかない。しかし、宇宙で電波を送受信するには出来るだけ大きい方が良い。つまり、「どれだけ小さく折りたためて、簡易かつ安全に大きく広く展開させられるのか」がポイントになり、そこに「折り紙」やら「織物」の技術が生きてくる(勿論、数式も必要だけど)。ロケット技術は町工場、パネル技術は伝統技能というところがいかにも日本的。きく8号の、衛星屋とその関係者の奮闘を祈りたい。
・・・ついでに「きく8号」とくればアニオタ的にはこの子↓を出さざるを得まい・・・。東大の宇宙&アニメサークルが協力して設定を作り上げたとか何とか。「基本姿勢!」とかやってたなあ。

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*1:個人的には「失敗をおそれずに」と言いたいけど、日本のマスコミは大成功を喜ばず小失敗を大仰に書き立てて国の威信をつぶすことしか考えてないからなあ