成恵の世界(10)

成恵の世界 10 (角川コミックス・エース 60-10)

成恵の世界 10 (角川コミックス・エース 60-10)

畳みの香りのする和製ほっこりSFもついに二桁刊行。丸川センセ、おめでとう。本当に息が長いよなあ。いっつも、本気で忘れた頃に本屋にひょっこり現れる印象があるし(苦笑)。巻末の「初出」を見るとエース本誌上でも隔月刊(以上)のスパンで書いているのか・・・そら、遅くなるわな。というか、この刊行間隔だと生活すらできないだろ、丸川トモヒロ先生。ネットで調べても同時並行で何か書いている様子でもないし。調べると第1巻が2000年・・・むうううう。ただ、ゆっくりと書いている分、色々濃密で何度も読み返せるのはいいね。適時サブキャラメインの話も入ってくるし、世界観や設定もそつなく織り込んでいるので、ライトSFファンとしても楽しい限り。
今回は機族の里帰りに関わるエピソードが気に入った。というか、ここまで機族に頼らなければいけなくなった人類は、種としての生存力が弱まっているのかな・・・なんて思ったり。あと、各タイトルのモトネタが分からなくなってきた(苦笑)。調べて、その作品を見るべき何だろうなあ。・・・誰か整理してくれ(苦笑)。というか、新刊が出るたびに本の山を掘り起こして、既刊の物語を確認する必要があるのはねえ(笑)。特に、今回は9巻の内容をちゃんと記憶していることが大前提だったので、「・・・えと、なにがあってこんな事になってるんだっけ?」と思い出すだけでも大変だった。
それにしても、これだけ世界観に広がりがあるんだから、ファンや同人側で色々作れそうな気もするのに、意外にないんだよね。かなり無茶をしてもそれを許容してくれるだけの世界だから、面白いと思うんだけど(・・・なら自分でやれって?)。