RD 潜脳調査室

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RD 潜脳調査室(2) [DVD]

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今期終了第7弾。清く正しき士郎正宗
最初は「むっちり娘」「爺専」等珍しいタグ付けがされていたアニメだったけど、いざ蓋を開いてみると間違いなく士郎正宗の手法だったと思う。つまり、先に世界を構築しておいて、そこに「視聴者への先導役としてのキャラ」を配置し、世界を俯瞰させるという手法。実際、最終エピソードに突入する直前までは「ああ、こういう脚本ってシロマサ好きそうだなあ」とニヤニヤしながら見ていたし。ラストはちょっとファンタジーが入ってしまって「士郎正宗作品」としてみると少し残念ではあるけど、一作品としてみるならこれで十分でしょう。最後の理論展開も、攻殻にて「ネット世界→精神世界→宗教論」まで昇華したことに比べれば、たいした飛躍でもないし(笑)。海=水を媒介とした時間制限付きの意識接続(精神ネットワーク?)の構築というアイデアも、過去の士郎正宗作品を復習している気分になって、ちょっと嬉しかったりして。あまり描かれない「穏やかなシロマサ」を見せてくれたスタッフにはお礼を言いたい。贅沢を言えば、この世界の物語をもう少し見てみたいな。・・・できれば、士郎正宗の漫画で。
キャラ面で言えば「メカ&人工知能&意識発現」というネタは無条件で好物な自分としては、やはりソウタとホロンのカップルが好きだったな。全編格闘アニメと化した回に、唯一強い感情を込めて叫んだホロンはたまらないものがあった。そして何よりむっちり(苦笑)。「え〜」と声が上がったのは最初だけで、すぐに順応いやさカミングアウトした人が多いこと多いこと。ユキノの水着三段腹にまで萌える人が続出したというのは、ある意味革命だったのかもしれん(笑)。あと、登場する大人達が本当に"大人"だったのは嬉しかった。最終話の書記長、ジェニー円、ソウタの業務会話は良い会話だったと思う。気持ちの良い仕事ってのは、こういうものだよな。
うん、地味に良い作品だった。こういうの、大好きだ。