ヤッターマン

ヤッターマン | Yatterman-Movie.com
BSアニメ主題歌全集で山本正之御大の歌を聴いたせいもあり、さらにやけに評判も良いので見に行ってみた(近場で上映していたこともあるけど)。
ああ・・・確かにこれは評判が良いと思う。実写とは言っても、何でもかんでもムリヤリ実写というわけではなく、ちゃんとヤッターマン(ひいてはタイムボカンシリーズ)の空気とお約束をきっちり理解した上で、駄目なところは素直にアニメ版のキャスティングを使っていることがとても好感が持てた。ゲストも過剰な出演ではなく、ヤッターマンならこの人出すべきでしょう、という前提でキャスティング*1をしているように感じたし、ヤッターマンのテーマは二つとも使用(うち一曲はアニメ版ではなく山本御大の歌!)している。何より、興業のためにムリヤリマルチメディア展開しましたという感じじゃなく、「"ヤッターマン"の実写を撮りたいんだ」というスタッフの心意気が伝わってきたし。おかげでとても楽しむことが出来た。少なくとも、ひどい出来のアニメ版*2と比較すれば、こちらの方がはるかに原作を理解している内容になってる。本当に大人も子供も笑える内容だった(笑うツボがそれぞれ違っていたのも楽しかった)。
あえて苦言を呈すなら、最終決戦あたりかなあ。好いた腫れたの恋のさや当てとドクロベー周りの話は、せっかくそれまでネタとギャグと勢いでスパッスパッと見せてきた展開が急に遅くなってしまって、微妙ないらだちを覚えた。タイムボカンシリーズ定番の「ちょっと大人なネタ」の一つと考えればアリとも言えるんだけど、せっかくの疾走感があそこで完全に止まってしまったのが残念だ。
次回予告はあったけど、続編があることの明示ではなく、基本的にはアレを含めて原作準拠なんだと思う。でないとわざわざ「"今週の"ビックリどっきりメカ」とか「週に一度ヤッターマンとして出動する」なんてのを言うはずもないし。まあ、興行的にも悪くないみたいだし、企画側は続編を考えている可能性は高いと思うけど。

*1:三悪の声優さんが役者として登場。大人は大喜び、子供は( ゚д゚) ポカーンという反応の違いが楽しかった。

*2:ヤッターマンをやりたいのではなく、日本におけるサウスパークにしたいという制作側意図が露骨に見えてしまっているひどい作品。