中国政府のフィルタリングソフト

あからさまなことをやっているよなあ。面白いのが各新聞の論説で、「どうせその先に国家情報統制を見据えているのは明白だし、明らかに人権侵害&表現侵害じゃないか」と言っている所もあれば、ただ単に「健全育成のための〜」とお題目を唱えているだけの所もある。このスタンスの違いの理由は簡単で、日本でも同じ動きがあるためだ。

「青少年の健全育成のため」に「フィルタリングを義務付ける」。

これ、読んでお分かりの通り、表現規制派が強力に推進したがっているところの言い分と同じであることがポイント。彼らにとってはうらやましくて仕方がないニュースだろう*1。勿論、彼等を後押ししているマスコミ達も同様…ただ、あまりに褒めすぎると、今度はマスコミ自身の首も絞めかねない状況なので、各社で足並みが揃っていない。
勿論、日本ではあからさまな国家規制や情報統制をしてくることはないだろうけど*2、『関連団体に圧力をかけて自主規制、自主ガイドラインという形で実現させる』という手法が可能であることは、今回のソフ倫対応で明確になっている以上、「なんとなく弾圧しやすいところ」から、この手法を採用したがるのは当然の動きだろう。勿論、一度設定されればあとはマスコミがニュースにしない限り、好き勝手に変更することができるわけで。
つまり、今の日本は中国やロシア並みの社会統制主義&思想規制主義が喜ばれている状況になりつつあると言える。それも、見えにくいところから、少しずつ。

*1:実際に、プロバイダ側への自主規制の形で、フィルタリングを導入するための準備は着々と進んでいるけど。

*2:今のところは、ね。