「緊急集会!どうなる都条例!?」に行ってみた・その1
★★こちらは2010年3月現在のお話です。その後の事に興味がある方は、タイトル部分の[規制論]をクリックするとある程度見えてくると思います。本件を発端とした動きは2013/12現在、国も巻き込みまだまだ動いています(ニュースや話題になっていないかもしれませんが、それは水面下で進んでいるだけです!)。基本的に、今の日本は「”どこかの誰か”(=実際には発言している本人)が迷惑に感じた表現は国が制限して良い」という方向で物事が動いてしまっています。少しでも構いません、興味を持ち続けてください。それがとても大事です。★★
コンテンツ文化研究会 / Institute of Contents Culture
東京都青少年健全育成条例改正問題(非実在青少年問題)のまとめサイト
※メモからの走り書きなので、間違い・補足・修正等もありそうなことを先に断っておきます※
せっかくなので中野で実施された『東京都青少年健全育成条例』改正問題と『児童ポルノ禁止法の慎重な改正論議を求める院内集会』報告会に足を伸ばしてみた。ご報告いただいた吉田議員・西田議員には色々深いところまで説明いただき本当に感謝の言葉もない。同時に、このような集会を開いたコンテンツ文化研究会の皆様にも深くお礼を。参加者もかなりの数。ほとんどが若い人や政治慣れしていない人が多いらしい*1。ただ、幾人か民主党支持者のベテランがいたようで、集会終了後にはなかなかよかったのではないか、と話をされていた。
正直、どれから書けばいいのかというほど内容は多かったのでうまく説明できないかもしれないが、ざっとかいつまんで。
- 現在の状況
簡単に言うと、とても安心できる状況ではないということのようだ。都議会の勢力動向はこんな感じらしい。
じゃあその民主党はどうなのかというと、内部的にはかなりくすぶっているらしい。若手議員は危険性を肌で感じているようだが、年配議員はどっちでもいい(または賛成)という認識のようだ。というのも、民主党の中では『過激で範囲も無制限と取られかねない内容だった"答申"を、条例案でトーンダウンさせた』という実績がすでにあるから十分じゃないかという考えがあるらしい。この辺りは、法案の危険度などの話ではなく政治力学*2の話だろうと理解した。少なくとも、民主党もまだ一枚岩とは言い難いのだろう。なので、そういう発言力もある年配の民主党議員に反対派の皆さんがアプローチして説得する必要があるようだ。
なお、石原都知事が答弁で『"蔓延している/おぞましい/根絶/撲滅"という言葉を使った』事実から実質的に答申の状態に戻ったとも言えるから、その辺りが説得ポイントになるんじゃないかと思う。
- 可決した場合の波及効果
ネットを見ると「ならば影響する業界は東京を出て他県に拠点を置けばよい」という声もあるが、それは議員がはっきり否定された。このことは自分も想定していたとは言え、それを改めて現役の議員の口から聞かされると暗澹たる気持ちになる。
- 各議員の態度
想像以上に動きが固いようだ。ただ、話を聞くとさもありなん。議員も人の子。票につながるかどうかは、大きな行動理由になるということ。逆に、若い世代の政治への無関心さのツケが回ってきているとも言える。
- 推進派の動向
エクトパックの顧問弁護士でもある委員を中心に、その母体団体の主張にそった内容を青少年問題協議会で発言しているようで、それが根拠になっているらしい*3。また警察官僚出身者は、少しでも法の網を広くするために「大人全体に規制を広げられる橋頭堡を残したい」と努力しているらしい。勿論、これは将来的に厳罰化も見据えていると思う。
- 業界関連の動向
歯切れの悪い情報しか出なかったが、携帯業界はそれなりに関心を持って動いているらしい。しかし出版・ゲーム・流通関連はちゃんとした形での動向はあまり聞いたことがないらしい。「業界団体はそれだけで票につながるので、彼等が動くか動かないかでその違いは非常に大きい」とのこと。
- 同人誌について
「業界団体への指導、監督」という文脈において、同人誌における「団体」とは「おそらく主催者を指すのでは」とのことだった。つまり、コミケであればコミックマーケット準備会である。今回の法案で念頭にあるのは「少女コミック」が一番のようだが、同人業界も同様らしい。なので、この法案が通ればおそらく大中規模の同人即売会は最優先でターゲットにされると思う。