全国各地に飛び火している表現規制…それにしても…

オタク趣味に没頭すると表現規制&青少年健全育成がらみには手が付けられず、その逆も然り。そしてまさにそれを現在実感中なのだけど…とりあえず個人的まとめも含めて。

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/seisyonen/shishin/soan-pubcom.html
案外話題にはなっていないけど、たばこ規制当たりから妙に「純粋・純潔思想」が強くなっている神奈川県。その動きだけでも気持ち悪いのだけど、それを具現化するような青少年健全育成条例を審議中。かなりおかしな事になっているけど、中の人はこうすることで子供と女性の人権が守れると本気で信じているらしい。狂ってる。

福井県青少年愛護条例 | 福井県ホームページ
2010-10-02 - 児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・強要・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人18年目 奥村徹弁護士の見解(050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)
そして狂った状態のままGOしてしまったパターン。ネットフィルタリング系が一気に動いているところに注目。あと、奥村弁護士のエントリと合わせて読むことが必須。
それにしても、奥村弁護士のエントリ内の「福井県少年愛護条例」福井県青少年総合対策本部編」にあるコレ。

「みだらな性行為」とは、「健全な常識ある一般社会人からみて、結婚を前提としない、欲望を満たすことのためのみに行う不純とされる行為」 (東京高裁昭39.4.22)

昭和39年(1964年)の性観念で平成22年(2010年)を語るというのは、どう考えても変だと思うんだが。46年前ですよ、46年前。欧米化が文化レベルまで浸透し、日本的家族社会・地域社会がほぼ崩壊しつつある現代を、この物差しで測ろうとすること自体がナンセンスではないかと。

  • 東京都都議会

都議会本会議傍聴記 民主松下玲子都議一般質問 - 草冠に西
今回の会期中には都条例の改悪騒ぎはなかったけど、都議会にて民主党の松下玲子議員(規制反対派)が青少年健全育成条例について討議した内容についてレポートが、上記エントリに。

現行条例の運用で対応できるのではないかという件について
現行条例は「刺激度合い」が基準である。少年に対する強姦や、合意があっても近親相姦など、反社会的だが描写の刺激度合いの低いものに対応できない。[ここは大事! 口が滑ったのだと思われますが、はじめて「反社会的」という単語が出ました。この改正が青少年のためでもなんでもなく、治安条例なんだということ、語るに落ちている]
(上記ブログより)

答弁している倉田潤青少年・治安対策本部長は、この都条例当初から規制一辺倒で動かれている警察官僚がらみの方。その方の口から「反社会的」という言葉が出てきたのは、非常にクリティカルであり問題。つまり、規制派が考えているのは「青少年を救うため」ではなく「治安維持のための材料」として導入したいという本音が出てしまった瞬間。
かつての「エログロナンセンスを規制せよ」という動きとまったく同じであることが、いみじくもこれで証明されてしまった。