都条例と地方への拡散

都条例については明日正式な答えが出るので、その後に改めて考えをまとめたいと思うけど、ひとまずこれだけは書いておく。

  1. 都条例問題の本質の一つは、「前回継続審議となった原因をまともに検討せず、審議時間も検討時間も取らず、賛成署名の三倍もの反対署名を無視し、議会政治のバランス主義を最優先した、正常な民主主義的手法を大いに冒涜した手段」が一つあると思う。
  2. これはエロ漫画の規制程度の内容ではない。「公的権力が条例の下に、表現や思想の制限を堂々と行ってきたこと」自体が問題。そして、この条例を使う人はこの条例を立案した人だけ…であるはずがない。様々な人が様々な思惑と拡大解釈を持って利用するはず。
  3. 携帯やネットの情報制限、親権に対する行政の強制介入も良しとしている内容である。
  4. この手の法案は、多くの地方でも審議されている。東京が可決したなら、その速度は加速するはず。最後の行き先は「国会」である。
  5. 表現の自由」とは、自分が嫌悪したり敵対するようなものであろうとも守ることを指す。多くの人が嫌悪するから排斥行動を取る、ということ自体がすでに「表現の自由」を放棄している。