初音ミク誕生祭2012

初音ミクは発売当時からニコ動でずっと見続けてきた。ここ一年はもう最新流行曲を追ったり、ネタ動画を笑ったり、エロ動画でもんもんとしたりする余裕もなくなって、ニコ動で再生数が多かったり話題になった曲を見る程度になってしまったけど、今でもお気に入りには変わらない。
このブログで記事にしたのは2007/9/12。そこから一年はニコ動上のカオスな盛上がりと共に、世間の批判と無理解と攻撃だけでてんこ盛りだったように思う。そんな時から5年が経ち、今や世界の「初音ミク/Hatsune Miku」になり、きょうだいも増え、同じコンセプトのボカロキャラも非常に多くなってきた。それでも「初音ミク」というアイコンの持つ意味と存在感は段違いだ。どこかの記事に「初音ミクCGMではないと思ったけど、やっぱりCG「M=Madia」だ」というのがあったが、まさにそうだと思う。もはや初音ミクはただの音声ソフトではない。その名前を看板にすれば、「とりあえず誰かが見てくれる」と気がついた様々な分野のアマチュアが、彼女の力を借りて世間に様々な物を提示してきているのだから。5年前、誰が想像したろうか。「ミクのアイコンが人工衛星に乗って金星に行く」なんてことを。5年という節目は、だから大きい。
次の5年はどうなるだろうか…それはユーザー次第だと思う。クリプトンフューチャーが必死になって「初音ミクの商業主義化の阻止と草の根ユーザー主義の維持」に奔走しているけど、そのユーザー自身がミクの権威化と概念の固定化を求めたのなら…おそらく5年後の今日は「昔初音ミクというソフトがあった」としか言えない時代が待っていると強く思う。良くも悪くも自由でカオスな空気こそが、初音ミクの源泉だと思うから。大手マスメディアは今でも誹謗中傷記事を呼吸をするように書いているのだし。
ともあれ誕生五年目おめでとう、初音ミク。あなたとあなたの周りとそれを支えるユーザーにとって、次の五年が幸多き年月になりますように。