館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技

館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技
東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO
そのうち行かないとな〜と思ってたら、なんか10/8が最終日と聞いて慌てて友人を巻き込んで東京都現代美術館行ってきた。ちなみに本館どころか「現代美術館」という名目の博物館にはいるのも初めて。10:00スタートなら10:00前に着けばいいよな〜と思いつつ30分遅刻して到着したら長蛇の列。入場までに90分というコミケ並みの事態だった。まあちょっと想像すればこれは想定できたと思うんだけど、シンフォギアライブの物販列と良い、なんか最近そういうオタク系の事前予測が甘くなっている自分に気がつく。好きなジャンルだし、こういう予測は得意の筈だったのに…なんか凹む。
でまあ外行列の最中に「皆さん、ゲートがゴールではありません。ゲートの後さらに50分かかりますよ」という楽しい放送を危機ながら会場到着。ただコミケと違って常時列が動いているので、「忍耐」という言葉からは縁遠かった。そりゃまあ、コミケ列に体がすっかり慣れているせいもあるけども。
会場は…凄い凄いの連発で言葉にならなかったし、ここに書ききれるような内容でもなかった。ただ言えるのは、「40-60分程度で終わるかな〜」と友人と話していたのに、実際の滞在時間は5時間近かったということだ。それでも見足りないくらいだもの。確かに、この特撮に関わる技術や物は保存して伝えるべき事かと思う。「巨神兵、東京に現る」は、上映中「ここはCGだな」と思っていたところがことごとくアナログ特撮だったことに驚愕。実際の映像を見てから、その後のコーナーでカラクリ含めて解説するという展開は、非常に素晴らしい順序だと思った。そして特撮物はスタッフの創意工夫であふれていることを痛感。
お客さんも特撮オタ=中年以降の男性メインと思ったらさに非ず。想像以上にカップルや女性集団も多数参加していたし、当然家族づれも多かった。女性特撮ファンとおもわしき方なんぞ、相方の女性が疲れているのも気にせずに「如何に特撮が凄いか」「会社では隠れオタでばれないようにしているから、こう言うの凄い嬉しい」と延々と語り続けていたし(苦笑)。嬉しかったんだろうなあ。
ただ、だから同時に「特撮が廃れた理由」も透けて見えた。端的に言って、とんでもなく手間がかかるし職人技だから廃れたのだ。今のCG合成なら、多少の手間はかかるだろうけどセットを位置から作ることに比べれば遙かにコスト(人件費、設備費、機材費用)は安いし、速度も速い。パターンが出来れば専門の職人じゃなくても「コンピュータが扱えれば誰でもやれる」作業まで落とし込める。勿論スピードも段違い。社会人なら「コストと納期」は新人時代からいの一番に叩き込まれるお話だ。そして、この論法はアニメ制作現場にも同じ事が言えるわけで。そう言う意味では、ちょっと悲しくなったのも事実だ。
そうそう、どうやら想像以上に盛況だったので、全国巡回展もほぼ決定したらしい。今回見に行けなかった方も是非。