紅殻のパンドラ(1)(2)

いやね、最初は「なんで六道なんだよ!シロマサ自分で描けよ!というか、作家の方向性全然違うじゃねえか!」とか思いながら買って読み進めたわけで。そしたら、確かに六道ではあるんだけどシロマサの空気もちゃんと感じられたので、なんかこう妙な居心地の悪さを覚えてしまった。「シロマサじゃないけどシロマサ」というギャップに脳みそが困っていたというか。
そして1巻のあとがき、つまりシロマサ自身の「自分のデザインはもはや時代に適合していない」宣言を読んでしまい、長年のファンとしては納得というか悲しくなったというか。ヤマケン(山本賢治)の時みたいに、網膜剥離でやむを得ずというなら致し方ないのだけど、自ら時代への適合を理由にこういう手法を選択するってのは…。いやまあ士郎正宗の作品と作風からすれば確かにそういう選択肢も出てくるんだろうけどね。
残念ながら作品自体は楽しいのがまた悔しい(苦笑)。ところどころにシロマサ自身が絵を書いているのもさらに悔しい(苦笑)。