ずっと表現規制に反対すること

二日目の帰り道、臨海副都心線・国際展示場駅前でみんなの党山田太郎参議院議員が、表現規制に反対する演説を行っていた。ビラまきをしていたけど、なかなか受け取ってくれる方は少なかった。とはいえ、こういう場所で「そういえばそんなことを言っていた人がコミケ会場にいたなあ」と記憶されるだけでも意味はある。下の動画は夏のものなので、情報は古いしTPPネタも入っていないけど、人となりを知るには調度良いかと。

山田太郎議員はここ数年で有名になった「表現規制反対派」の議員。ニコニコ動画でもチャンネルを持っているので、興味がある方は知っているかもしれない。「みんなの党」と聞いて「え?」と思う人もいるだろうけど、表現規制反対については「党派」よりも先に「個人」を応援しなくてはいけないのが実情。ぶっちゃけ党として表現規制に明確に反対しているのは、太平洋戦争やそれ以降の弾圧運動等を体感している共産党だけだ。それ以外の党で公として反対しているところは少ない…というか、ない。
なので、党を問わず「少しでも規制に反対してくれる個人の議員さんを応援」することが一番大事。もちろん「それはわかるんだけど、党としての主張や、その人個人の他の主張がちょっと」というのもある。そこはバランスで見るしかない。自身の希望と100%イコールの方針を持つ党や議員は「まずいない」のが実情だ。自分の希望にマイノリティ的なものが存在すればなおさらだ。なので、「表現規制反対してくれるなら、その人/党のその部分は飲もう」というまさに清濁併せ呑むことを考えなくちゃいけないのが選挙民ということになる。それがイヤなら無所属で自分自身が立候補するしかない。
非実在性少年」やら「児童ポルノ法案」やら「青少年有害社会環境対策基本法案(通称「青環法」)やら「TPPにおける著作権の問題(非親告化&ミッキー・マウス化)」やら、表には出ていないけど日本のサブカル活動は相変わらず厳しい状況が続いている。その中でやれることはいくつかある。それを自身でも忘れないように、年末に改めて書き出しておく。

  • 忘れない:常にこの件に関心を持ってニュースや世間を見る。
  • 声を上げる:ネタに踊らされないようにしながら、どんな形でも声を上げる。できれば地元の国会議員県議会議員、県の党本部に意見のメールや手紙を送る。
  • 客観的情報を見る:規制推進派は「感情論」と「脅威論」のみで脅しをかけ、科学的根拠はほぼ皆無。故に同じ土俵で戦っても意味は無い。彼らが愛する『強烈な基準を導入している』海外における「青少年犯罪被害率」は、日本のそれよりも圧倒的に高いことを彼らは絶対に見ようとしないし、日本での青少年健全育成条例関連で強い規制を導入した県では、「青少年犯罪率」が上昇していることも見ようとはしていない。
  • 挑発に乗らない1:「XXXがダメなら、○○の方が酷いからまずそっちだろ!」は、規制推進派にとって両方共規制できる後押しにしかならない。
  • 挑発に乗らない2:「XXなんかキモいから全部なくせ」は「法律も道義もなく、赤の他人の嫌悪だけで自分の権利や娯楽が奪われることを本人が認めた」ことにしかならない。そんなはずない、という人は自身の権利が単純に「今は大衆に支持されている/無視されているだけの仮の話」という事実に気がついてない。「なんとなくそういう声が大きいから○○を規制・禁止」には「○○にはどんな言葉でも入る」ということをよく知るべき。歴史上、弾圧されていた人は後になってこのことに気がつく人が多く、その警告を様々な形で発表している。