エウレカセブンAO

エウレカセブンAO
過去作消化。やりたいことはわかるんだけど…。
第一期視聴済み。当時の視聴者の大半にとって、これは期待した最後ではないだろうなあ。根底に流れるテーマは確かに第一期のそれに準じてる。ただそれは設定というよりそれよりさらに深い「概念哲学」とまで言っていいレベルの話だ。つまり監督や脚本家が「エウレカセブン」という作品において一番根底に設定した話を改めて突き詰めたのがこのAOだろうとおもう。
正直、最初は無印エウレカファンのファンディスク的展開かと思った。第二期に第一期のキャラが出てくれば、そりゃかつての視聴者は嬉しいし、明確につながりがあるとなるとなおさらだ。でも、本作を最後まで見て(当然録画なので、ラスト二話の放送はやられたけど)このアニメは出演するすべてのあらゆるキャラクターが前述の「概念哲学」を説明するためだけに利用された駒でしかないと感じた。もちろん、作品は監督や脚本家のものだからそれ自体に文句をつけてもしかたがないのだけども、アニメ好きのいち視聴者がそれを望んだのかといえばおそらく大半はNOだろう。大半の人々は出演するキャラクター達の関係性がどうなるのか、を色々見てみたかったに違いない。しかし極めて明確にその部分は綺麗に削除されている。これはたまたまではなく明らかに意図的だ。それだけこの「概念哲学」を言いたかったのだろうけども、視聴者はがっかりだったろう。
今更当時の履歴をググって評判を再確認する気はないけど、AOが無印エウレカのような話題をほとんど聞かなかったことの理由はこの辺りにあるのだろうと思う。