劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-

TIGER & BUNNY(タイガー&バニー)
タイバニ劇場版を見る。思ったより男性客も多かった。まあ、主力は女性だったけど。
さて、見た感想はTV版の空気をうまくそのまま持ってきた「大人のアニメヒーロー物語」をそのままにして、2時間スペシャルにした感じ。虎徹とバーニーを中心とした会話のキャッチボールは相変わらず見ていて楽しい。ネイサンのトラウマ話を後半の主題に持ってくるとは思わなかったけど。故に、ひとつの作品としては十分に楽しめたし、「まだ続きあるんじゃないのかなあ」と余計な期待も持たせてくれた。
ただ同時に、なんとも言葉にしにくい「物足りなさ」を感じたのも事実。確かにそれなりに大きな事件であるし、オールスター総出演だし、映画特有のゲストキャラまで出てきて豪華きわまりないんだけど、あとひとつインパクトというか爽快感が足りなかった。正直、スタッフロールの後に「実はこれからが本番で大事件が!」というのを本気で期待してたので、肩透かしを食らった気分になったのも事実。キャラ通しの関係性に大きな進展があったわけでも実はないし。そう考えると、案外と平坦な作りだった、とも言えるのかもしれない。キャラどおしの掛け合い、関係性を重視した脚本だとするならば、ある意味主要客層である腐女子層に一番合った内容であるとは言えるけど、やっぱちょっと、食い足りないなあ。