シドニアの騎士

「シドニアの騎士」公式サイト
今期開始分。久々のSFミリタリ成分に満足。
原作既読。弐瓶作品はもともとかなり癖があって、本人が意図的にはっちゃけて話を作らない限り映像かはかなり難しいと思っていた。シドニアアフタヌーンで連載されたときに思ったのが、「これまでの重SF成分とおちゃらけ成分をバランスよく混ぜてきたなあ」というもの。言って見れば読みやすくなった(あくまで弐瓶作品での比較論だけど)わけだが、でも今時こんな作品をアニメ化する奇特なところが出てくるとはアニメ化の話を目にするまで想像だにしなかった。しかも制作がサンライズのようなロボットもの大手ではなくあまり聞いたことがない会社。名前からして「3Dで攻めるんだなー、ガルパンが造った道をアルペジオが広げてここが繋ぐのかなー」という印象を持った程度。
実際のアニメの出来は現時点で文句なし。どうにものっぺりとしがちな弐瓶キャラをちゃんと料理した上であの複雑怪奇な弐瓶作品特有の直線群をしっかり作品に落とし込めている。また「音」の使い方が秀逸だ。ガルパンの際にも映像以上に音響が評価され音響製作陣自身もそれを誇りと自慢としてトークしていたが、本作もすばらしい。この姿勢は最後まで貫いてほしい。
それにしても「人類側の絶望的な最前線作品」にangelaは人気だよなあ(苦笑)。実際、このOPはSF軍事ものとして、人類生存戦争ものとしてぴったりと思う。特に冒頭の淡々としたラインから悲壮感漂う軍歌調に突入するAパートは秀逸。やっぱ、こういう重さは必要だと思う。
(追記)5話まで見て音効があまりに素晴らしいので調べてみたら、音響監督*1:岩浪良和、音響効果*2:小山恭正…つまりガルパンとまったく同じスタッフ!すげえ納得。

*1:アフレコを含め音にすべての責任がある人

*2:音響効果音そのものを作っている人