ライジングサン(1-6)

ライジングサン(6) (アクションコミックス)

ライジングサン(6) (アクションコミックス)

ずいぶん前から気になっていたシリーズ。ここ数週間でまとめて読めた。この数年でずいぶん出てきた自衛隊漫画の一つ。プロフィールを見る限りでは、作家自身が自衛隊にいた頃の話をベースにして話をまとめている。視点としては「自衛隊を目指す若者がどういう人々なのか」というところに重きを置いているところが特徴と言えるだろうか。最初から自衛隊を目指す人ももちろんいるが、学校・社会・家庭・地域からドロップアウトせざるを得なかった人々の行き着く先である事も(あっさりとではあるけど)ちゃんと描いている。
災害派遣や周辺地域の危険度増大と、70年近く続いてきた学校と社会における反自衛隊教育の反動がここ数年どばっと出てきたからこそ描ける作品の一つであるとは思う。物語自体はここを離れるときが終了だろうし、劇的な何かがある訳でもないだろうけど、この登場人物たちの行く末は最後まで見ていきたいと思う。