ビビッドレッド・オペレーション

「ビビッドレッド・オペレーション」 公式サイト
過去作消化。中途半端な企画で作るとこうなるという見本。
基本的に「高村監督一人でストウィチ作ってもう一匹泥鰌を釣ろう」という見え見えの企画であり、最後まで見て出た感想が「そりゃこんな内容じゃ駄目だしされるわな」のみだった。当時もずいぶん叩かれた記憶があるけど、もうありとあらゆる設定が取ってつけたものばかり。ラスト2話の展開なんて、あまりに安すぎるベタ展開にあきれてしまった。
先日公開されたストウィチOVA第一弾のパンフにも書いてあったが、基本的に高村監督は「かわいい女の子が描ければ良い」「クロッチに徹底的にこだわる」の2点のみを突き詰める監督だ(しかもあくまで「愛でる」立場であり、「不幸」とか「負傷」「死亡」などの展開は絶対にNG)。そしてそれ以外にはほとんど興味がない監督でもある。ストウィチがミリタリー的に成功した功績は、軍事考証担当の鈴木氏と現場の数少ないミリオタスタッフによる奮闘があったというのは公然の事実だし、むしろ高村監督は「そんなものは刺身のつま程度で良い」と言っていたほどなのだ。それ故に、彼一人だけにしてストウィチっぽいものを作ったらどうなるのか…まさに本作がその答えだった。
高村監督のこだわり自体は別に良いと思う。ただ、ならばそれを最大限に生かせる素材を周りが準備しなければいけない。「かわいい少女たちと少しエロティックなアングルが共存できる肉体健康美的な大きなお友達向けのアニメ」を企画する必要があるはずなのだが、それがまったくなされてない。宝の持ち腐れだ。