とめはねっ!(14)

書道漫画という新ジャンルに驚いてから何年か、ついに最終巻。綺麗にまとめたなあ。残念ながら作者の前作「帯をギュッとね!」を読んでいなので最終回のアレは「ファンだったら嬉しい演出なんだろうなあ」と思いつつ読んでいた。恋愛面をはっきりと書かないのは、わざとだったのかこの作家の特徴なのかはよくわからなくその部分があまり見れなかったのはすこし残念ではあるけど、その部分を削ぎ落した結果、作画のシンプルさと合わせて作品全体を漂う清涼さに繋がっているのだと思うと、この作品としては正しい選択だったのだと思う。
巻末に「書は絵につながる」等々のコメントがあったけど、この考えは自分も以前からあったので少し嬉しい気持ち。もっとも、そういう気持ちを持てたのは大学生以降の話で、親が書家の流れで幼いころから書をやっていたとはいえ、子供の頃は「面倒くさい」としか思えていなかったけども。でも、この作品を親に教えた所気に入ってくれて単行本が出るたびに実家におみやげにするようになった。なんでも、書道業界の中で少し話題になってたらしい。
まあ本作が出た時の一時的な書道ブームも下火になってきたけど、ガルパンや艦これによる模型業界の復興と同じく、いい機会にしてくれるといいと思う。アニメ化含めてこの先の展開はないだろうけど、手元に残しておきたい作品であることは間違いない。