艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 鶴翼の絆(5)

毎回ながら書きなれているなあと感心しながら読んでいる。ちゃんとゲームや史実を知っている人にとっての笑いどころや泣かせどころを抑えてくるのも憎らしい。あまたある艦これ小説で評価しているシリーズがこれと陽炎の二つだけなので、毎回安定して提供してくれるだけでも本当にうれしい。
今回は川内型三姉妹と大戦末期建造組みの交流や心情の揺れの描き方が皮肉なくらいによくできていた。なんというか・・・架空戦記作家の癖にちゃんといろんなつぼを押さえてくれるのがこの作家の良いところだと思う。特に那珂ちゃんのエピソードについては・・・正直やられたなあ。なんかあっさりアイドル設定持ってきて、さすがにそこは運営に準拠したのかねえ、とか思っていたらちゃんとヘビーな理由をつけていたというのがもうね。六○一の件も「ああ、もう、ちくしょうめ!」とか泣き笑いしながら読んでしまったし。
・・・なんて思いながらあとがきを読んでいたら・・・陽炎〜に続いてこっちも終了フラグかよ!他の艦これ小説は読む気がしないから本当にもって残念だ。