境界の彼方

TVアニメ『境界の彼方』公式サイト
過去作消化。設定の無駄遣い。
絵とか音とかはいつもの京アニ品質であり、さらにそれにコメントを重ねるような尖ったところもなかった。ただ物語としてはちょいと疑問なところがある。
正直なところ、ラスト三話前でいきなり話がでかくなって(ひとまず)収束してしまったのは驚いたというよりも壮大な肩透かしを食らった気分。変態先輩と内気系戦闘少女の恋愛を描くために、ここまででっかな風呂敷を作る必要性がどこにあったのかな、と。前作の「たまこまーけっと」みたいに、文字通りこじんまりとしたムラ社会の中で発生した話しであれば、「ああ、身近なボーイミーツガールだね」で終わるので別に良かった。でもこの作品はそれをベースにしたまま舞台設定だけをとんでもなく大げさにしただけであって、やっていることは殆ど変わらない。しかも最後は、二人が正しく両思いになった以外は元に戻っただけ。話自体の規模と、物語の風呂敷のデカさがアンマッチ過ぎて苦笑も出てこない。
いや、個別のシーンを切り取ればいいところあったよ。「こういう絵面いいよね」「こういうシーン好きだな」というのは。でも作品全体として見た時には「ここまでする必要あったんだろうか」という素朴な疑問がひたすら湧き出てきたわけで。しかも恋愛劇の最終章は「たまこまーけっと」同様に劇場版回し…勿論、今頃過去作消化している自分には、ビデオレンタルかケーブルテレビ等の放送待ちなわけで。まあでも、変わらないんだろうなあ。