[政治]山田太郎議員、軽減税率の皮をかぶせた表現規制を国会で指摘、撤回させる

前参議院議員 山田太郎
昨年末に出てきた「書籍出版物から有害図書をなくしたら、新聞以外にも軽減税率つけるぜ」という恐ろしい話。これを先日山田太郎議員が参議院予算委員会で追求して、結果的に「今国会では見送る」ところまで一気に持って行ったという話が流れてきた。
山田太郎議員が参議院予算委員会で『書籍・雑誌に対する消費税軽減税率が有害図書規制に繋がる懸念』について質問してくれたので文字化しました : 二次元規制問題の備忘録
今日の山田太郎議員の質問を見て感心した2016-1-18 ニコ生を見て大幅追記1-21 - Togetterまとめ
実際その流れをログで確認したのだけども、表現規制反対等を抜きにしても「今時、感情論や民意に頼らず、理論武装してきっちり攻めきる国会議員っているのかよ」とため息しか出なかった。正直ログを見るまでは「これは税金の名を関した表現規制ではないのですか!?」という論法と思っていたわけですよ。まさに自分が国会議員ならそう言っていたと思っていたし。そしたらもう…

  • 有害図書/不健全図書」は未成年に対するもので、成人は関係ないはずだよね。「税の対象」となると、当然成人も関係するわけで言葉の定義おかしくないか?と官房長官へ。
  • 内閣法制局」に「租税法律主義」について確認させ、意味(「税の話は法律で決める」)を口にさせて、そのとおりという言質を取る。
  • 「民間団体などが自主的に税区分」って、租税法律主義を無視してるけどどうなのよ。
  • なら法律作るよ、となれば、国が有害/不健全図書の線引をするわけで、これって国家検閲だよね?やるの?

これが本当の政治家の仕事、国会の仕事ってやつなんだなあ…と。おまけに、この内容で自民党もヤバいことに気がついたようでなんと翌日に今国会では見送り決定。なにこの速攻。
支援団体の票田を頼りに、国会で便宜上の時間だけを浪費する会話を積み重ねて「時間経ったからここまでね」と数を頼りに傲慢する与党と、ぶった切られてなんの成果も残せない野党ばかりなので、この仕事はすごいとしか言い表せない。
勿論、これ以外に山田太郎議員が予算委員会や国会で質問をしているけど、どれも昨今の議員にはない理論武装(感情武装ではない)で、なんでこんな人が比例区の敗者復活で当選してるんだよ、と思うレベル。むしろこんな議員がどんどん増えてくれよ、と。敵側にこういう論客が出てきたら厳しいけど、それでも今の感情論だけ議論より遥かにマシだ。