参院選終了。

山田太郎候補29万票で比例落選。
まあ新党改革の集票力を考えると落選は仕方がないとは言える(当選して欲しかったけど)。とはいえ、「表現規制反対」を前面に押し出して、比例得票数でトップクラスの29万票をかき集めたというのは、昭和以降の日本憲政では極めて珍しい・・・というより初めてのこと。このことは十分価値がある。
で最初に皆さんに伝えることは「このことは忘れないでほしい。ときどき思い出して欲しい」こと。それだけ。

ニコ生で議員自身が言っていたとおり「ここまで集まるとは思わなかった」につきる。勿論、これすべてが「表現規制反対」票ではないことは事実。彼自身、「スギ花粉対策(杉から広葉樹への植え替え推進)」「児童擁護政策」「障碍児政策」「中小企業振興策」にも多く携わっていて、そちらからの支援があったのも事実。
しかし何より、飽きっぽく移り気なオタクたちを含めてこの票数を集められたのは、何よりも参議院議員としての明確な実績によるといえる。いわゆる「反対だけ叫んで何も成果を残せない野党」ではなく、確実に成果を挙げるために、時として名を捨て実を取る作戦で「法案を無力化」するなど目に見える成果を残していたことこそが、応援する大きな理由になった。(いわゆる”戦争法案”反対派にとって「転向した議員」と取られていたらしいが、私に言わせれば「あえて賛成するが、その代わり強力な付帯決議をねじ込むことで実質無力化した」からこそ、本当の意味で反対の立場で抑止を入れることが出来た。むしろ反対しか言わずに何もやらなかった野党こそが「利敵行為」に奔走したようにしか見えない)。

  • 他の党からの比例ならば当選

数の上から言えば確かにその通り。しかしこの参院選で言えばそれは無理だったろう。ニコ生での発言を聞く限りでは、どやら色々な政党から声はかけてもらっていたらしい。しかしその条件として「彼の政治信条を捨てる」(まあ間違いなく「表現規制反対」の看板を下ろすことだろう)ことを要請しているところばかりだったようで、当然山田議員はそれを拒否。最終的に新党改革の代表が拾ってくれた、というのが真実のようだ。故に「他の政党なら」という仮定はもともと成り立っていない。政治信条を変えても、この29万票は山田議員に投票するかといえば、ほとんどが否であろうし。ただ、今回の件で(たとえ個人に付いた票とはいえ)やり方しだいで「表現規制反対は全国で29万票の票田となりうる」ことが証明されたわけなので、次回以降(があれば)それを武器に強く出ることもできるはずだ。

  • 29万票の使い方

山田太郎議員の参院議員の任期は7/25まで。それ以降は一般人になる。一応ニコ生「さんちゃんねる」も7/20で最終回とするようだ。当初は政界から足を洗う予定だったらしいが、今回の得票を見て身の振り方を改めて考えるという。まあそれでもしばらくは休憩でしょうが。
で、一番の問題は山田太郎議員に投票した我々だ。国会議員はあくまで国民の声を反映した存在だ。故に「山田太郎がやめるなら表現規制反対は終わり」ではなく、「今後も彼やその他の表現規制反対派を応援する」という声をつなぐことが我々の使命になる。そして、次の選挙までにそれをつないで成果にする。他人任せでは駄目なわけで、そこを勘違いしてはいけない。都条例時代もそうだったが、個人の議員に任せるのではなく、そのような動きをしてくれる議員さんを底まで応援できるのかが本当の意味での「表現規制反対」の戦い。それこそ、議員をスピーカー代わりにして、私たちの意見や意思を伝えてもらう、それが大事。でもその動き方は結構ストレスと手間がかかる。だから、その第一歩が「忘れないでおく」ということ。それだけでも全然違う。少なくとも都条例以降に自分なりに動いていた経験からそう思う。