ブレイブウィッチーズ

w-witch.jp
今期開始第10弾。本当に楽しみにしていたんだが…これは。
原作シリーズ既読で大ファン。ようやく新しいテレビシリーズということだったんだけど、正直CGの出来や演出がどうにも稚拙で本筋がなかなか頭に入ってこなかった。動かすことで精いっぱい、ゆえに演技に手が回らないから遠景か高速機動でごまかすようなやり方。雨の演出もCG導入をしているけども、2Dとの親和性調整がまだまだ足りない。じゃあ、従来シリーズで高村監督が得意としたクロッチ演出はあるのか…といえば、それもない。従来シリーズでは手書きで対応していたシーンでも、例えば空中飛行シーンでは積極的に3Dモデルの導入をしているのだけども、その3Dモデルも形状が正直見劣りするといわざるを得ない(少しでもアップになるとかなりやばい)。救いは2Dキャラは綺麗に描かれていることか…だが、高村監督お得意の見せ方がほとんど封印されているのはどういうことか。ストライクウィッチーズ第一話は、(当時のアニメシーンとしては)奇抜な恰好、ミリタリーファンも喜ぶ各種描写や演出もあって見事につかみが成功したのだけど、こちらは正直「手書きのキャラのところはきれいなんだけど…ね」で留まってしまう。空母や駆逐艦を出したのは良かったけど、モデル自体が極めてのっぺりで、しかも強く墨塗りすることで細かい形状を見せるつもりがあまりない。SILVER LINKは一応OVAとか担当していたはずだから、SWシリーズとしてどういう映像を作ればよいのかはだいたいわかっていると思っていたんだけど…。
つまるところ、「なあ、SWシリーズである以前に、人気アニメ続編として本当にこれ大丈夫なのか?」と思ってしまったのが正直な感想だ。もっと喜びにあふれた感想を書きたかったんだけど、これが本音なので仕方がない。好きなシリーズだから最後まで見続けることは確実だけど、この落胆or失望を先々挽回してくれることを心から祈る。