ナイツ&マジック

今期開始分。見てるこっちが恥ずかしい。
原作未読。絵はきれい、メカ描写も悪くない、メカ萌え属性にとってうれしいセリフがてんこ盛り…と個人的に良い要素が多いはずなのだけど、「最初から無敵モード」があまりにもひどすぎてその良さが全部吹っ飛んでしまった。
いわゆる「なろう系異世界もの」での典型、あるいはここ10年のライトノベル系の潮流にある、最初から主人公は「無敵ハーレムモード」(例えばSAOとか)というのは、ティーンエイジ世代には大人気らしいけど、自分にとってはあまりに出来すぎていて気持ちが悪い方になってしまう。もちろん物語の緩急をつけるために彼らなりに挫折っぽいこともあるが、正直女性問題とか、今更何言ってるの的な内容ばかりで、それまでなしてきた行為の反対側の天秤でバランスが取れるものでは到底ないことが多い。ゆえにさらに萎える。
で、本作は何が困ったって、「付き合い悪くて超オタクでスーパープログラマーでリーダーシップあって敬愛される主人公」がスタートで、それがあっさり死んで異世界転生して…で「これってさあ、完全に作者自身の超願望を投影しているよね(作者自身は実際にはこの逆なのだろう)」が透けて見えてしまったこと。主人公=俺、である。
もともと創作者が作る物語なんてのは自身の公開オナニーに近いんだけど、こうもあからさますぎると「おいおい…」とため息が出てしまう。でも、こういうのが今の流行り、ということなんだよな…。年を取った、ということか。