バジリスク ~桜花忍法帖~

今期終了分。本家は越えられなかった。
本家…とはいってもこちらや山田風太郎自身の原作に超絶な画力をプラスした作品だったけど、それをアレンジして同じことをしようとして…結果、中途半端な残念な出来になってしまった、としか言いようがない。
いや、結局同じことをもう一度しようとした時点でもう駄目だと思う。本歌取りをするときは、どこか本家をとびぬけてよいところを作って初めて「うーん、まあいいんじゃない?」程度の評価になるのが世の常。それがこの作品は「最初にベテランの伊賀甲賀の忍びを殺し、残った若者たちで殺し合う(?)というハードル下げを意図的にやっている」がゆえに、その時点で迫力も悲劇性も半減してしまっている。つくづく山田風太郎氏の作家としての力を思い知らされる結果になったなあと。