ワンダーフェスティバル2012夏

ワンダーフェスティバル|Wonder Festival
今回はハッとさせられる造形はあまりお目にかかれなかった印象がある。ネタを含めてそんな感じなので、ちょっと物足りない。

  • 作品傾向

大きな変更はなかったかな。定番のボカロ・東方・エヴァLeaf系を軸に、まどまぎが続く状況かな。そこに昨今話題のアニメが食い込んでいる感じ。まあ「僕は友達が少ない」や「Tiger&Bunny」が少し出てきてた感じはあるけど、大きな波にはならんだろうなあ。そうそう、なんか知らんけど昔から大好きな作家RAITAさんが妙に持ち上げられているのは気になっている。なんか商業にもブースがあったし(時間切れで中を見れなかったけどさ!!)

  • エロ系

ここは本当に定番化してしまって、出ているサークルも発表物も毎回同じというのが非常に多い。新作は全体の10%は切っているんじゃないのかなあ…。ただどれも品質はすごいんだよね。行くころにはどれも売り切れているけど、「うわあ…これ欲しい」と思うものが多すぎる(すげー高いけど)。何よりエロ=裸の造形は、人の体をわかった上で「立体造形としてのエロさ」をわかった上で作成しないと、「エロさより不自然さ」が目に付いてしまうわけだし。

  • ミリタリー系、特撮系、非萌え

本当に減ったなあ…。特撮系はまだ元気(特にゴジラシリーズ)だけど、ミリタリーとか動物とか特殊造形は「意識的に探さないとなかなか見つからない」状態。「風神・雷神」を商業ブースで発表した時に宮脇専務が「ワンフェスはアイドルや女の子や萌えのイベントじゃなくて、造形のイベントですよ!みんな忘れとりゃせんか?」と苦笑いしながら話していたのも気になる。

人型巨大ロボットKURATAS発表。ついに趣味でフル稼働ロボを発表する時代になったと思うと凄いものがある(笑)。今回の目玉に違いないのだけど、私の中では「造形物」というより「製品発表会」というカテゴリになってしまっているので、「ワンフェスの展示物」という扱いとはちょっと違ってしまっている。でもまあ、発表の場としては最高の場所を選択したとは思う。一台約8000万円か(苦笑)。ちゃんと中に人が乗り、インタフェースも装備して、非殺傷武器を搭載し、歩行はしないけどディーゼルエンジンで移動も可能。以前に実物大スコープドッグを鉄で作った方が居たけど、それの進化系かもしれない。

  • その他

あちこちのブースで良く見た張り紙。

この作品は非着色であり、自分で組み立てる必要があります。また組み立てに際しては、専用の道具が必要です。購入の際には十分にその点をご理解ください。

当たり前と思っている前提がどんどん崩れている事実。コミケがマスコミの影響で一般化している弊害で、参加者の間では「お約束」「当たり前」の約束だったものが無視されてきていることが、ここでも進んでいるのか。どちらにせよこの悪影響をどうやってクリアしていくのかが今後の問題か。事故や事件を起こすのは、こういうことを良くわかっていない方が多いだろうし。ただワンフェスコミケと違って単価はべらぼうに高いわけだし、ハードル高いと思うんだけどなあ。あ、でもワンフェスでダイレクトパスを購入する人のほとんどは「商業ブースに向かう」らしいし、その感覚で「本来の場所」であるディーラー卓に来ているということなのかなあ。