リボンの武者(5)
ガールズ&パンツァー リボンの武者 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
- 作者: 野上武志,鈴木貴昭,ガールズ&パンツァー製作委員会
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/09/23
- メディア: コミック
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なによりも、ガルパンファンの多くからいろんな意味で愛されているエリカと、みぽりん退学の経緯、黒森峰の伝統などが、野上先生ならではのミリタリー視点で語られているのがたまらない。
やっぱね。野上キャラで動かす以上は、萌え萌えした砂糖のような展開よりも、己のどす黒い情念と本能を極限状態の中で浪漫的に語ってもらわないとやはり嘘だ。もちろんそれを嫌うファンも多いだろうけど、それはそれで仕方がない。ただ少なくとも、私はこのスタイルが大好きなのだ。
しかしここまで「戦車道は甘い。タンカスロンこそが真実である」で通してきた物語に対して、一番最後に「ここからが戦車道だ」と占める展開もワクワクしている。…いやまあ、パスタの国の皆様が「準備は万全」と言っているので、その流れだと戦車道=アンツィオ高校の料理攻めになりそうで怖…じゃない笑いそうなのだけど。
あとは、そうねえ。誰がしずか姫に一敗地に塗れさせるのか、なのかな。本人的な状況はともかく、ここまで連戦連勝。しかもそれが本編高校相手だというから、5巻ラストのOGのセリフ同様に本編の熱烈なファンには「ふざけんな!のがみいいいぃぃぃ!!」となっているに違いないわけで(苦笑)。まあ残っているのは継続と聖グロしかいないんだけどね。昨今の少年向け物語では(漫画でもラノベでも)主人公が一回でも負ける行為があることを極端に回避する傾向が強いけど、掲載紙や客層を考えると本作は別に負けてもいいんじゃないのかな、と思う。はてさて、どうなることやら。わくわく。
Fate/kaleid liner プリズマイリヤ ドライ!
「Fate/kaleid liner プリズマイリヤ ドライ!」公式サイト
今季終了第1弾。え、来週もう一話あるんじゃないの?
第1~2期は戦闘シーンやそこにからめる物語が中途半端だったので不満なところも多かったけど、今期は比較的シリアス寄りだったので楽しく見ることができた。やっぱね、萌え中心であっても戦闘がメインの話であればそれに合わせたシリアスかつ重めの物語が欲しいタチなので。まあヤンデレ娘が出てきた時だけは、そういうの全部吹っ飛ばして笑ったけど。いろいろ唐突すぎて(苦笑)。
ただ、最後の最後で種明かしをするところでいきなり終わったのは本気でどうかと。アバンで第4期の話をするわけでもないし…いやまあ、公表しないだけでそういう繋ぎなのかもしれないけども、このやり口はさすがにひどいかな、と。公式サイトをのぞいたら「劇場版決定」とあって、第4期じゃなくてそっちにつなぐのかよと。いや劇場版は別にいいんだけど、昨今の「とりあえず劇場版にしておけば興行収入もあるし一本作ればいいから楽。テレビの続きでいいじゃん。」みたいな風潮はどうにかしてほしい。劇場やるなら、テレビはテレビでしっかりと締めてほしいのに。
ディメンジョンW(11)
ディメンション W(11) (ヤングガンガンコミックススーパー)
- 作者: 岩原裕二
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2016/09/24
- メディア: コミック
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うぐいすりぼん主催「山田太郎のインターネット政治哲学」
場所は文京シビックスカイホール。ここは都条例の時にもコン文さん主催の公演やらセミナーがあって数回通ったことがある。
さてテーマとしては、今回ネット選挙で大成功をしたとされる山田太郎さんによる「インターネットと政治」についての講演会…だけどまあ、どうしても表現規制関連の話が多くなってしまうのは仕方がない。何回も山田太郎さんの公演に足を運んでいるので重複していることも多かったけど、それだけあちこちで話して聞かせたい、あるいは求められて言うテーマなんだろうと。
あ、ちなみに「山田太郎先生」という呼び名は嫌とのこと。
- 選挙について
「日本を元気にする会」がダメになった後も、新しい勢力づくりや仲間集めを行って選挙を戦うための準備を進めようとしたけど、いい感じに進んだらだめになるの連発でそれはもう大変だった。またどうやら大手政党からもお誘いの声はあったらしいが、今までの政治スタンスから考えれば、少なくともここで受けたら支持してくれた人が離れていくし何より政治信条を無視するので合流は断念した。その後維新の件とかいろいろあったけど、最終的には新党改革の党首に英断をいただいて立候補できた。
選挙戦の費用は基本自腹(今回比例なので30万票とっても政党としての得票が足りなかったので、お金も戻ってこないらしい)ではあるが、その費用はこれまでの選挙史上ダントツで安い。いわば「ネット草の根選挙戦」を戦った結果。
その時点で当選確率は極めて低いと思っていたし、得票も10万行けばいい方と考えていた。なので、30万票近くまで行ったというのは驚くという話ではなかった。またそれ故に、政治から離れるのではなくいただいた29万票に即した活動をすることに決めた。
- ネット選挙について
既存の政治勢力や選挙戦術からすれば、今回は当選以前のレベルだった。国会論戦で「有害図書指定」の件で戦っていた時に、toggeterにまとめていただいた人がいて、そこから一気に話題になった。その数は20万以上。これまで「ネットの数字の可視化できないので、票田としての計算ができない」という前提だったものがここで崩れた。これが非常に大きい。そして、これは行けるかもしれないと考えるようになった。
いわゆる”ネットの神様”はちゃんと見ている。ネットで信用を得るには「少なくとも最低2年は粘って信用・信頼を得る」必要がある。また、「嘘はつかない」「間違いは素直に謝る」のも非常に大事。記事を消すなぞ以ての外。ネット世界では、嘘や間違いは一瞬でばれるから。また自分自身が情報発信者になるとは思ってはいけない。自分のインフルエンサーの方がリツイートしたり記事を書いてくれることで、結果的に伝播していくもの。それゆえに「インターネットは手っ取り早いツールではない」ことは真実。もちろん、それ以外のスタイルがあってもよい(千葉の熊谷市長や元大阪の橋下市長とか)。その手法によって、色々な側面も見えてくる。
- 規制関連
山田太郎さんは、表現規制にかかわる前から児童保護の活動も続けている。
ヒューマンライツナウについては、基本的に児童養護の観点では同じなので喧嘩する気はない。やり方に疑問があればその都度指摘すればよい。ただ彼らの昨今の方法や論点は、本来の児童養護・保護よりも、罰則そのものにメインがあるように感じてと違うと感じる。何より、指摘の方向性が表現規制(秋葉原と成人向けメディアへの攻撃)だけに絞られている点は強い違和感を感じる。
また政府の規制も監視する必要があるが、それ以上に民間による表現規制=自主規制に注意する必要がある。今や「通貨よりもApple IDを制限された方が困る時代」なので、ユーザーや民間がしっかりと民間会社に自主規制という判断をさせないバックアップや声を届けなくてはいけない。
シェイファー・ハウンド(6・7・8)
- 作者: 吠士隆,かたやままこと
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/08/28
- メディア: コミック
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- 作者: 吠士隆,かたやままこと
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2016/01/29
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- 作者: 吠士隆,かたやままこと
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2016/09/29
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警部銭形シリーズ
- 作者: 作・モンキー・パンチ,画・岡田鯛
- 出版社/メーカー: 双葉社
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- 作者: 岡田鯛,モンキー・パンチ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/11/20
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警部銭形 A Hard Day's Night編 (アクションコミックス)
- 作者: 岡田鯛,モンキー・パンチ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2015/11/27
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- 作者: モンキー・パンチ,岡田鯛
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2016/08/30
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ただあとがきを見ると本誌がなくなってネット連載に移行して、さらに最新刊でルパン一味を出してしまったら、今後どうやって話を広げるつもりなんだろうか。まだ続いてほしいなあ。
君の名は。
映画『君の名は。』公式サイト
公開初週で20億突破しているし、公開館数は300前後だし、なんかすごいことになっている本作。「ほしのこえ」DVDを新海監督支援のつもりで買ったことが嘘みたいだ。*1好きな監督ということもあり、「親子かカップルしかおらんぞ」という恐ろしい情報に警戒しつつ劇場へ。少なくともその情報は…まあ正しかった。アニメ好きの友達&先輩後輩コンビもそれなりに見受けたけども。
作品の出来としてはいつもの新海監督。その点では十分に安心(?)して観ていられた。まあそれ以前に予告編映像を見てた時に「こんな感じのプロットかな」と想像していた内容が、偶然にもほぼその通りだったため、話のギミック自体には驚きはなかったという理由もあったけど(新海監督作品が好きな人なら「ああ、こういう話本当に好きだね、監督」と思っているだろう)。
なので、いわゆる新海監督節…特に「悲哀」「すれ違い」「もやもやのまま」が多いエンディング…がどう炸裂してくるのかを期待?しながら見続けた。結果として言えば「あ、あれ?監督どうしたの?」と心配になるくらい(多くの視聴者は嬉しかったろうけど)普通のエンディング。いや別に悪い話ではないんだけど、これは絶対にいつものパターン!…という心構えがあっさりスルーされてちょいと肩透かしと言いますか。ええ、もちろんいい話なわけで、そこを非難する気は毛頭ない。やっぱり「おお、良かったなあ…」とほっとした自分もいたわけで。あと、紐と縁の話が出た時に「SFチックにひも理論まで行くか?」と思ったけど、さすがにこの舞台設定では無理があったか。
背景美術は相変わらず非常に美しい。相変わらずのフルCGなのか、実は手書きがどこかに入っているのかまでは全く特定できないけど。ただそれが良かったせいか、パッと見て「ん?」と思う絵があったのも事実(完全に重箱の端ツツキだけど)。特にニュースシーンの映像にあった「彗星の軌道の絵」が、おかしい…というか「太陽があるのに、そんなルート通らないでしょ?」というところ。時間をテーマにSF(少し不思議)を書いているんだから、これくらいは製作スタッフの一人くらいは誰か気が付いてくれると思うんだけど…わざとだとしても、べつに太陽周回コースを通っても物語はまったく破たんしないわけで*2。
うーむ。まあテーマはそんなところにないから無視をしたともいえるけど、魂を細部に宿す新海監督作品としてみると、どこか片手落ちの印象もある。やっぱりここは外部スタッフが描いていて、監督はチェックしきれなかったとみるのが正解なのかな。