コミックマーケット86 三日目

男性向け表現は、本当に軽いものかラブいものばかりになってきたなあと感じるほど、ハードな表現が本当に少なくなった。その手のサークルさんと少し話をしてもやっぱりそういう傾向らしく、ため息というか「これも時代かねえ」みたいな感じでお話しされるところが多かった。まあどんなものにも波があるので、引き波の周期に入ってきたということなのだろうか。もとよりハード表現になる鬼畜陵辱系やゴア・拷問系は当然として、触手系ですらハードなものよりラブっぽいものが増えてしまったのは個人的にはかなり残念だったりする。まあそれを抜きにしても、三日目午後のピコ手巡りはいつも楽しみなんだが、今回はビビッと来るサークルさんがなかったのが非常に残念だった。
コミケの楽しさはそういうのを含めた硬軟織り交ぜて様々なものがずらりと並んでいることだ。だからこそ自分はコミケという場で「恐ろしいまでの表現と価値観があること」を肌で学び、それが今の自分が持っている「とある表現があり、自分はそれが好きではなくても、その表現は絶対に否定してはならず、尊重するべきである」という考え方の根本になった。そういう考えからすると、現在の「どこも同じような無難な表現ばかり」という状態は、本来「極力枠組みを少なくしたはずのコミケ」において危機的な状況の始まりではないかとすら、勝手に想像してしまう。マイノリティーですら、しっかりと表現の場を与えられ、同時に認められる場こそがコミケという場所だからだ。
だからそれら多様な表現の一部を頭ごなしに否定するのならば、その人は「表現規制が行われても、自分自身に災禍が及ばない限りそれを支持し、自身に影響が回ったら、周囲に「なぜ守ってくれないのだ」と当たり散らすか、とっととそこから逃げだすだけ」の人だろうと思う。

AFEE エンターテイメント表現の自由の会

AFEE エンターテイメント表現の自由の会
表現規制に対する活動は、これまであくまで個人的な範囲で実施していて、必要に応じて表現規制反対団体や児童保護支援団体に寄付を行っていた。しかし結局それだけでは政治に対する力にはほど遠い事も理解していた。AFEEはそんな団体の一つであるけど、今一番政治に近いところで動いている団体の一つという事で会員登録をコミケの会場で行った。まあだから何がかわる訳ではないのだけど、政治においては単純に「組織を構成する人員の数」というのも非常に大きな要素になってくるのだから、意味がない訳ではないと考えた。もちろん、今後も「コンテンツ文化研究会」MIAUにもできるだけ応援する事に変わりはない。
自民党や馳議員を中心にとした「漫画・アニメ・ゲームに対する表現規制」を推進する団体は、超党派議員連盟の設立に動き出したらしいので、児ポ法での敗北(恐らく彼らはそう捕らえているだろう)をこれで巻き返して、一気に規制を進めようとするところだろう。もはや、子供たちのためでもなく犯罪率の低下のためでもなく、単純に「彼らのとって嫌なものを、ただ感情がそういうだけの理由で、すべてを消す」ことしか考えていないのだろう。なんせ、彼らが信奉する海外の「規制が強い国」において、その子供や子供への犯罪発生率が日本の遥か植えにいっている事も、実際に子供に対する犯罪の多くは家庭内で実施されているという事を完全に無視し、無視しなくとも「そうかもしれないが、漫画・アニメ・ゲーム由来の事件がない訳ではない(←すでにこれが詭弁である事に注意)ので、規制するにこした事はない」という理屈を振りかざすだけだ。

THE IDOLM@STER(3)

買う気はなかったけど、店舗特典の律っちゃんにつられて思わず買ってしまった。でも案外悪くなかった。律っちゃん回こないのかなあ。