STAR DRIVER 輝きのタクト

STAR DRIVER 輝きのタクト
3月終了分第三弾。本当に青春群像劇だったのか。
オリジナルしかもロボで学園ドラマ、おまけに作るのは少女革命ウテナ等を作ったタッグ。そんなことで、その独特の演出やエキセントリックな台詞回しと用語…等々、なかなかに楽しませていただいたのは事実。そう言う意味では非常に面白かった作品だった。
ただ、最後はどうみても説明が足りなかった。というか、某番組で中心コンビが「ロボと学園物の両立が大変だ」と言っていた問題点がそのまま出てしまった感じがする。個人的には、「確かにロボは出てくるけど、これはロボというより『甲冑』だなあ」という印象が強く、メカは出てくるけど基本的に学園恋愛物という感想が続いていた。んで、最終回まで見てその考えすら間違っていたことを知った。つまり、コレは本当に「青春群像劇」だけだったのか、と。
普通に考えれば、あのラストの後Cパートで後日談とか各キャラクターの恋愛模様とかそう言うものを見てみたいというのが誰しもが思う感想だ。しかし、そこは余韻のカケラもなく見事にばっさりと切り取った。残るのは主役格二名の語らいだけだった。これは、まさに舞台劇でありがちな演出方法。平成の時代にはほとんど顧みられることがなかった古典的な見せ方。まさに「青春を謳歌しよう!」等の使い古された言葉をこのアニメで復活させたその意図がそのまんまエンディングに現れているとしか言いようがない。
それは作品の方向性としては正しいとは言えるけど、視聴者が見たかったものと一致したかどうかはかなり微妙。少なくとも自分はかなり不満というか未練がある。それこそ、後日談でロボなしの30分特番作っても良い程度には見たい。