セントールの悩み

今期終了。ディストピアの空気が最後まで。
原作は1巻のみ既読。原作の時点で「なんか変な空気だな」とは思っていたけど、そこをアニメでがっつりと理解させてくれたのは良かったと思う。色々本作の歴史を紹介する中で、極端な差別意識による迫害闘争の末に、極端な平等意識の埋め込みという「正解ではないけど、最悪より良い」という選択肢を選んだ世界の物語なのだな、と。
そういう政治的な話をするのかは、おそらくアニメ化するときもずいぶん議論したのだろう。そのうえで、あのナチスユダヤ迫害や、民族闘争的な話をあえて丸ごと一本分放送したのは英断だと思う。それだけでも、本作をアニメ化した価値はある。
まあ、本来は原作を読んでの換装とするべきなのだろうけど、原作者はこういう世界観を提示することで、現代社会への強烈な皮肉を語っているんだろうな、と思う。ネットの評判をつまみ食いする限り、実際に原作側はどんどんそういう話が増えているというし。いろんな意味でよくやっていると思う。
なおお気に入りは委員長だったりする。やっぱこういうまじめなキャラが好きなんだな、俺。