M-V-7打ち上げ成功

http://www.isas.jaxa.jp/j/countdown/index.shtml
本日早朝06:36に無事打ち上げ。おめでと〜。M-V系としてはラストミッションになるかもしれないので感慨もひとしお。打ち上げのライブ録画もこちらで公開されているので、是非どうぞ。衛星の発進シーンはなかなかにかっこいい。
ところでM-Vロケット廃止に伴う疑問や議論というものが存在する。要約すると「世界的に見てもM-V自体は極めて優秀なロケットなのだが、政治的駆け引きだけの理由で廃止されるのは、極めて損失が大きい」というものだ。このあたりは、「宇宙へのパスポート(3)」や宇宙作家クラブの掲示板に生々しく書かれている。特に、宇宙作家クラブの掲示板06/9/18分にはこの分野の第一人者的川教授へのインタビューがあり、その辺りが赤裸々に語られている。片方の理屈だけを見て判断を下すのはフェアではないのは理解しているが、少なくとも的川教授のコメントや理屈は至極もっともな内容に聞こえる。それは、科学技術的にも経済的にも、そして国威発揚*1としても。同じ予算で同じ性能で同じ目的を達成できる「超高機能車」を造る際、「すでに実績も評判も高いものをベースにさらなる機能アップを図る」のと「1からまったく違う物を造る」ではどちらを選ぶのが効率的なのか、主婦の台所程度の経済観念があれば容易に想像がつくハズなのだが。自動車の新車開発の気分でロケットを開発したらどういう道程と結果が待っているのかは、ちょっと歴史を紐解けばその答えは山のように転がっている。しかしそれを理解できる官僚と経済屋は、いまだ日本には存在しないらしい。「科学/技術立国」「ものづくり日本」が聞いて呆れる。

*1:打ち上げ失敗の時だけ嬉々として大々的報道を繰り返すマスコミしか日本には存在しないし。