サンダーフォースVI

サンダーフォースVI

サンダーフォースVI

期待の作品・・・だったはずなのだが。もうどうコメントしていいのやら。悲しくなってくる。

  • 純粋にSTGとして
    • ギリギリ及第点。クソゲーという程ではない(昨今、横スクロール型STGは少ないし)。ただし周囲に進められるほどでもない。興味あるなら、中古でもOK。
  • 場面演出
    • 同人ならOKだが、商業ではアウト。過去作品ユーザーが思わず泣いてしまうような演出は、至極単純&ベたな方法ですらいくらでも思いつくのに、よくもまあここまで外してくれたなあ、と感心してしまう。ぶっちゃけ「わざとやっているだろ」と思いたくなるほど。TFVで皆が感動したあの怒濤の展開は微塵も残っていない。
  • SEや着弾グラフィック
    • どれもあまりに手応えがなさ過ぎ。特にレーザー系に至っては「弾着しているかすら分からない」。打ち込み時の音も、あってもまるで手応え無いので爽快感が極めて低い。
  • 音楽
    • サンダーフォースでないのなら、まあ良い方」なんだけど、サンダーフォースの曲としてみるのであれば「あまりに綺麗でシンプルすぎる」。賛否はともかく、サンダーフォースの曲と言えば「暴力的で叩き付けるような音で、とにかく勢いがハンパないもの」と言える上に、その音楽展開と場面展開がド派手な演出とタイミングを合わせていることがセールスポイントの一つであったはず。また、名のあるゲーム作曲家を複数投入したものの、意思統一が図れていないせいか曲の統一感がほとんどない。

そして以上を合成すると。

ゾルゲに一言言いたいのは、みんながこれほど大事に期待してきたタイトルを「自分の好みという理由だけで、勝手にゾルゲ色にしないでくれ」ということ。「他人のふんどしを全力で借りている」という自覚が微塵も感じられない。これだけ自分色を出したいのであれば、サンダーフォースじゃなくて「ゾルゲフォース」にでもしてオリジナルSTGとして発売すれば良かったのだ。「サンダーフォース」という名前を冠して作成する以上、ディレクターとして優先すべきは「俺好み」ではなく「サンダーフォース」というテイストそのものだったはずなのに。というか、ディレクターとしてまずするべき作業はそこだろう。そしてそれこそがディレクターとして大人の判断をするべき所のハズだった。
なぜセガガガSTGはあれほど絶賛されているのか。あれは、ゲームそのものがゾルゲの意志(=オリジナル)で作られている上、そのゲームをやるユーザーのツボをちゃんと理解していたから。あれだけ、的確にツボを押さえることが出来た人間が、なぜこんなことをしてしまったのか。残念でならない。
サンダーフォースが成功すれば、その他の過去作品も可能性が出る・・・とかつて発言していたようだけど、どれもがこんな色づけされてしまうのならない方がいいよ、まじで。