盗作疑惑のあるラノベ、回収に

http://www.asahi.com/culture/update/0608/TKY201006080318.html

俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)

俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫)

漫画やイラストの盗作疑惑は色々耳にするけど、論文でもないラノベのテキストって…と不思議に思って調べてみたら、なんか詳細に調べた方がいらっしゃったようで、対応表?まで存在していたとは(苦笑)。
http://livedoor.2.blogimg.jp/antenna22/imgs/c/5/c5f52fb8.jpg
まあラノベなんてどうしても展開は似たようなものが多いし、文章というのはある程度型にはめてしまうとパターンも少なくなるので、一部については「たまたまじゃね?」と思う箇所もあるけど…まあ作者本人も謝罪しているし事実なのかもなあ*1。もっともそれ以上に、これを複数の書籍に渡って重複と思われる箇所を調べたどこかの名無しさんの情熱に驚くけどさ。
まあ個人的には盗作疑惑よりも本のタイトル名『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』の方が気になる。いくら何でも長すぎでしょ。しかも単語を並べているだけでぱっと見て素直に言葉が頭に入ってこない。ラノベのタイトルも類型化しすぎて、あとは数を増やしていくしかないという最悪の状態なのかな。むう。
ちなみに「編集者が見逃すなんておかしすぎる」という意見もあるけど、実際には知らなくて当然。よほど暇な編集者ならともかく、大抵はあちこち動いていて忙しいのが編集。書評家ならいざ知らず、編集ではこういう判断はほぼ無理(馬鹿でも暗記で言えるくらい有名な作品なら別だけど)。
ついでに言えば、この盗作作品は「ラノベとしては賞の候補に残るくらい有力な『テンプレート集』である」という言い方も出来る。ラノベにも流行はあるだろうけど、デビューを目指したい人はこれを分析して現在のラノベのトレンドを確認するというのはかなり有効かと。

*1:事実かは分からない。本当にラノベのテキストは類型化しているので、似てしまうことは往々にしてある。結果その気がなくても「現象面を客観証拠」として盗作と言うことにする、という選択肢が出てくる可能性もある。