ストライクウィッチーズ2(2)天空より永遠に

毒にも薬にもならない。テレビのノベライズといえば、描写しきれなかったことやさらにそこから膨らませた話を色々書き連ねるのが醍醐味の筈なのに、一部を除きその大半が「脳内でテレビ映像が再現される」ことを前提に描かれた脚本原案程度の内容。実際、本の薄さも手伝ってわずか15分で読了してしまった。
作者の作風が淡泊にも程があるというのもあるんだけど、後書きを見る限りミリタリに興味がないわけでもないようで、なら何故こんな結果になったんだと逆に問い詰めたくなる。そらまあ、原作アニメの人気も手伝ってこのノベライズシリーズもそれなりに売れているから調子に乗らせてしまったのかもしれないけど、それにしてもこれはないだろう…。あるいは、角川側でそういう描写をすべて差し止めたのかなあ。
原作『グッズ』の一つとして買うのなら止めないけど、一つの『作品』として買うのはあまりオススメしない。速読できる人なら5分程度の立ち読みでクリアできるはずなので、本屋には悪いけどその程度の対応でも構わないかと。その程度の内容。