坂道のアポロン

アニメ「坂道のアポロン」公式サイト
過去作消化。当時秀作として話題になってたけど確かにそのとおりだ。
セッションはほんとうに楽しい。バンドを組んだことはないけど、小中高と続けたブラスバンドでは、よく空き時間に楽器を持ち寄って廊下の片隅で好き勝手に曲をアレンジして演奏しては笑っていた。あれは音符のしがらみがなくひたすら音とリズムを受け渡すようなもので、言葉なくとも意図が通じるその瞬間は本当に幸せだった。それに学生時代孤立しがちだった自分とボンを思わず重ねあわせてしまい、いろんな思いに浸ってみたり。
作品の品質も出来もノイタミナの原点とも言える内容ですばらしい。そしてそれを見た視聴者に作品以上の感情を思い起こせてくれることはさらに素晴らしい。あのセッションシーンの音と動きを始めてみたときはマジでため息が出たし、その演奏が終わった時には思わず手を叩いてしまった。ブラバンでずっとパーカッション(打楽器)をやっていて、ドラムも叩いたことがある。特に高校時代はハードロックっぽい曲もジャズっぽい曲も行進曲も叩いた。珍しいことに高校時代のパーカスには同学年全員男子が集まるという極めて珍しい状況もあって、あの頃の思い出を本当に色々と思い起こしてもらった。
なんか作品とは関係ない感想ばかりだけど、千とボンと律っちゃんの三人と彼らを取り巻く人々と音楽を見ていると、どうしてもそんな記憶が次々と掘り起こされてたまらなかった。そんな作品は本当に珍しい。だから、ありがとう。
そして最後まで見てこれが原作付きだということにようやく気がついた。機会があったらぜひ揃えてみたい。