並木橋通りアオバ自転車店(19)

並木橋通りアオバ自転車店 19 (ヤングキングコミックス)

並木橋通りアオバ自転車店 19 (ヤングキングコミックス)

最近、ヤングキングを置かないコンビニが多くなったせいで立ち読み機会が減り、結果的にリアルタイムに追っかけられなくなっている本作。今回収録分については、これまで通りの自転車愛とともに、元バリバリのアニメーターであった作者自身の思いの丈があちらこちらにあふれている感じ。巻末に「自転車の書き方講座」なんてのを収録しているし。通常、イラストやアニメで自転車を描くことがどれほど鬼門なのか、という話は黒田硫黄の連作「茄子 (2) (アフタヌーンKC (295))」で発表された「アンダルシアの夏」(ジブリアニメにもなりましたが)当時に、様々な解説書や雑誌で言及されていたのだけれど(当時は「スポークが一番つらい」という話だった)、改めてこの講座を見てみると、ちゃんと方法論さえ確立できていれば問題ないんだよ、だから皆さんもっと身近で便利な小道具でもある自転車をもっと表現しましょうよ、と声を上げているんだろうな。そういや、自転車マニアのあさりよしとおも「るくるく」や「ワッハマン」「宇宙家族カールビンソン」で年代物で古い型の自転車を良く描いているなあ。