電脳コイル
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2007/12/21
- メディア: DVD
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第1印象はHPのスチール一枚であり、正直かなり期待しなかった。事実、友人から「お前なら絶対気に入る」と言われる3話まで見ていなかったのだから(今となっては感謝しきれん。ありがとう)。最初は動画に驚いた。キャラデザは確かにシンプルだったけど、とにかくあらゆる物が丁寧に動く。走ったときの「体と非同期で揺れる服」「重さを感じさせるスカートの動き」「人を背負って走ったときの動きの違い」「キャラクターの性格がよく見える走り方」などなど。さらにそれらの空間に当たり前のように突如飛び込むソリッドな電脳世界アイテムの数々。後半に出現した新型サッチーとその機能、ラスト近くの新旧サッチー大空中戦の燃えすぎる描写に、メカマニア&戦闘シーンマニアの魂は震えたはずだ(いや、まじで)。正直、これだけでも「すげーすげー」と画面にかじりつくだけの価値はあった。
そして、それだけでなく一歩間違えば哲学論や存在論に走りがちな「人の心と記憶とつながり」「ハイテクデバイス&電脳世界と、浸食する異世界と精神」と言うテーマを、ぎりぎりのところで踏みとどまり、しっかりと少女達の成長物語につなげた脚本に乾杯。安易なラストに走らず、でもキャラクターにも視聴者にも満足感を与えられるというのはなかなか出来る事じゃない。もうちょっと、こういうアニメを作る会社増えてくれないかなあ(というか、日本のアニメだからこそもっと出来ると思うんだが)