とめはね!

とめはねっ! 4―鈴里高校書道部 (ヤングサンデーコミックス)

とめはねっ! 4―鈴里高校書道部 (ヤングサンデーコミックス)

まさか四巻まで続くとはねえ・・・。まあ作者の力量は過去作見ても十分理解できるから、この結果も当然とは言えるけど。作品自体に関しては特に問題なし。微妙に恋愛事情を混ぜてきているので今後の人間模様も面白くなりそう(しかも文系vs体育系)。
ただちょっと気になったのは、清書や仮名にたいしてあまり良い印象はもっていないのかな、という意図が感じられること。キャラの対話の形で「そういうのもいいけど、やっぱ芸術性でしょ」という方向性を示しているのは、ちょっと違うんじゃないかな、と言う気がする。そもそも本作自体が「中国漢字」やら「篆書」から始まっているから、最初から「字」ではなく「”絵”としてのパフォーマンス性」としての書を強く打ち出しすぎている気がするんだよね。基本は軽く流して、とっとと技巧に走るってのは個人的にはいただけない(最初から刺激の強いことをやらせたいんだろうけど・・・土台がないままでは)。こういう考え方は古いのだろうけど、作中の説明だけでは「綺麗で読める字を書くこと」を軽く流す理由にはまったくなっていないのが、非常に不満だ。