Wolfram|Alfa(ウルフラム・α版)を触る

Wolfram|Alpha: Computational Knowledge Engine
Googleの後釜(ないしはGoogle覇権を脅かす物)として出てきたWolframを少し触ってみた。んで、「これGoogleと競合するしない以前に、違う物じゃないか」と強く思った。確かに「何らかの言葉を入力して、ネット上から検索させる」という意味では似ているんだけど、アプローチ以前に概念があまりに違いすぎる。競合じゃない。併存と言った方がいい。
最も端的なのが、「検索ワードを入力するときに悩むか」ということ。確かにGoogleも目的の物を探すために入力する単語を考えることはあるけど、本来的に悩むワケじゃない。でもWolframは入力された単語や文章から推論を組み立てて関係する検索結果や情報を提示する。なので、「いかにもWolframのプログラムが答えやすそうな言葉、文字列、数式を提示する」をちゃんとやる必要がある。そうでないと、Wolframはあっさりと「Wolfram|Alpha isn't sure what to do with your input.」*1とか出てきて突っ返されてしまう。流石理論物理学者が作り上げただけのことはあって、「馬鹿にはちゃんとした答えを見せてくれない検索エンジン」とも言えるかも。また、推測をする以上は「入力された言葉を解析する必要がある」ので、Googleのように基本システムさえ整えればあとは文字コード対応すればいいわけじゃなく、各言語の「言語学的推論(読解)」も必須になるから、言語間の互換性は案外低いかもしれない。それこそ、「日本語圏用Wolfram」「英語圏用Wolfram」、「言語間での互換性は保証しません」とかいう自体になるかも。
そしてWolframを触っている時の感覚にデジャヴを覚えたので考えてみて思い出した。これは、パソコンゲーム黎明期に存在した「人工無能AI系」*2と会話しているときと同じだ(笑)。AIがあまりにお馬鹿なので、如何に的確に答えられる質問を入力できるか、よく分からない返答に対して想像力を働かせて次の質問を入力する思考性。まさに。

*1:「何入力してんだかわかんねーよ」という文句

*2:代表的なのは「エミー」とか。