パブリックコメントの喜劇

薬のネット販売についてパブリックコメントを募ったら8割が反対。なのに、ほぼ原案通り可決したという。その事を指摘したらこう返事があったらしい。
パブリックコメントは、我々が見落とした意見がないかを確認するためのものです」

パブリックコメントというやつは政府直属の諮問機関や会議が、ひとまずまとまった内容について広く国民の意見を募るもの…ということになっている。が、その実態は、ご覧のように結論ありきの茶番劇。ネット(ダウンロード)規制法案も、著作権規制強化も、まったく同じ展開だった。*1最悪。
ちなみに賛成多数の場合、「広く国民の賛同が〜」とか「国民からの反対は極めて少なかった」と変わる。意見募集ではなく信任投票にかわるのだ。ネットが発達する前は、パブコメ募集しても投稿する人は少ない…どころか知らない人が大半であり、推進派のシンパや協力者ばかりが投稿したんだから、そういう結論は当たり前だった。だけど時代は変わり、パブコメは国民が直接意見が言える場と知った(普通そう思う)人々が、ネットを通じて意見を伝えるようになった結果、今回のように期待と反したパブコメが集まる機会が増えてしまった。そこで素直に「反対の声が多いので…」とすれば良かったのに、都合の悪い事は封殺するという最悪の手を打った。前例主義の官僚がこれを踏襲するのは当然。多分反対意見は見ていない。
だから、パブコメは信用できない。他に手段がないのがもっとくやしい。

*1:これら会議が新たに再召集したとき、メンバーのほぼ全員が規制推進派で占められているというオチすらある。これは現在リアルタイムで進行中。