栗本薫逝去

豹頭の仮面―グイン・サーガ(1) (ハヤカワ文庫JA)

豹頭の仮面―グイン・サーガ(1) (ハヤカワ文庫JA)

死んでも死ななそうな印象があったんだけど、まさかガンを患っていたとは思わなかった。しかもまだ56歳・・・これは若すぎる。
グインサーガケイロニアあたりまで読んで、完全に心が折れてしまったけど。その後節目の巻数になったときに、立ち読みざっと本文斜め読み&後書き確認して「・・・うーん、どうしちゃったんだろうか」と毎回首をひねっていたのも事実だけど。なんか後半になるとひたすら欲望のママに書き殴っていただけで、終わらせるきっかけがないまま今に至ってしまったのかなあ、とも思う。きっちり100巻で区切るように物語を作っていればまたずいぶん印象も違っていたと思うけど。(ミステリー、評論家、劇作家としての"中島梓"のことは良く知らないのでコメントを避けます)
とはいえ、日本の小説史に名前が残る人には違いありません。未完作品ばかりで逝去されたのは、ご本人が一番悔しかったと思います。ご冥福をお祈りいたします。