アオバ自転車店〜ケイリンチャレンジ編

アオバ自転車店ケイリンチャレンジ編 (ヤングキングコミックス)

アオバ自転車店ケイリンチャレンジ編 (ヤングキングコミックス)

作者が言っていた「時間を進める」ってのはこういうことなのか。モリオを競輪選手にねえ…まあ、実際自転車野郎の行き着く先はココしかないと思うけど。その先はオリンピックかツール・ドだろうし。でも、通常連載ではしっかり時間を止めておきながら、別の連載では時間を進める。このバランスは書く方としてもかなり難しいことだと思う。同時に、このケイリンチャレンジ編が終わる頃には、アオバ自転車店という作品も一幕の終焉になるような気もする。
それにしても、作者の心配りは非常にきめ細かい。以前に自転車ブームの影で発生している事故や危険性について、漫画を通じて真正面から描き込んでいたけど、今回も「ケイリン」という競技の「ギャンブル性」についても目を背けずにしっかりと書いてある。この誠実さが、私がこの作者が好きな最大の理由だ。