ハートキャッチプリキュア

ハートキャッチプリキュア! 東映アニメーション

1月終了分。なんという等身大物語。
今更作画についてはコメントをすることはない。ラスト数話のバトルシーンで見せた外連の効きまくった見事な絵作りは、昨今の”男の子向けアニメ”で忘れ去られたもの全てが詰まっていた。キャラの表情がくるくる変わるだけでなく、その絵だけで多くの感情を表現せしめたことも素晴らしかった。
ラストBパート。全てが終わった彼女らの「だって世界を救ったんだよ!ふんっ!!」と鼻の穴をでかくして胸を張るシーン。そうだよね、普通の女の子が最後は世界を救ったんだ。それくらいしたくなるよな。むしろ、今までのキャラ達が真面目すぎてたような気すらする。あの描写だけで、キャラへの愛着がさらに跳ね上がった。あのシーンを入れてきたスタッフは本当に素晴らしい。
そして、本作開始当時話題だった「声優・水樹奈々の抜擢」が結局話題にならなかったのも素晴らしいこと。それは、少なくとも本作を楽しんだ人は声優で見たのではなく、作品で見てくれた何よりの照査だからだ。声優のアイドル化が叫ばれて久しいけど、その上でなおこの状態を作り上げられたことは褒めるべき事だと思う。
プリキュアはまだHDDに眠ったままだけど、同じ気分になることを期待したい。