僕と彼女のゲーム戦争(1-4)

僕と彼女のゲーム戦争 (電撃文庫)

僕と彼女のゲーム戦争 (電撃文庫)

タイトル買い。前から気になっていたけど、リアルゲームベースのものだと想い出補正の勢いだけで書かれている可能性もあるし、立ち読みできる書店が近くになかったこともありずっと手は出していなかった。たまたまお金があったので第一巻を買い、まあこれならと最新刊までまとめ買い。
自分が主にプレイしているゲームとはジャンルがずいぶん異なっているけど(FPS格闘ゲームはほとんどやらない…)、適度に日本ゲーム業界の歴史やゲーマーの習性をふまえながら丁寧に調べて描いている印象がある。なにより、実在のゲームをメーカーの許可を取って書く必要がある程度の説得力はあるし、斜陽ジャンルの涙ぐましい初心者獲得努力についても書いてあって、ゲハ戦争をヌルく横目で見ながら育ってきた私からすると「ああ、そうだよねえ…」と思うこと然り。でも、みやびちゃんの描写がアレだとしても、まるでセガ信者だけが異常であるような書き口はっ!何事だっ!…いやまあ、納得はするんだけどさあ。うまく喧嘩両成敗な形にはして欲しかったよなあ…とプチセガ信者が物申してみる。
個人的に今後期待しているのは純粋な「シューティングゲーム」なんだけど…もともと競技ゲームをメインで描いている作品だからなあ。同じ理由で本作でRPGが描かれることはまずないだろうと思うし。「シューティング=FPSエースコンバット」と描かれている以上は、まず書かれることはないんだろうなあと嘆息。基本1-2人用だし*1、ストイックなものだしと作品の方向性と真逆。ただ、主人公の「没頭しすぎて入り込む」「本好き」という意味では、和製STGって要素としてはアリとは思うんだよな。なんせ、「日本のSTGだけで、何度国家や地球や宇宙の危機に見舞われて、何度”最後の最終兵器”が出撃したんだよ」という物語が多いし、なにやら「ポエムちっく」な話も多いし、そういうのって主人公の適正的にあるとは思うんだよなあ。

*1:もちろんギガウイング等の例外はある