ガールズ&パンツァー ハートフルタンクカーニバル2(の立川シネマシティ)
ガールズ&パンツァー(GIRLS und PANZER)|公式サイト
立川の映画館 シネマ・ワン&シネマ・ツー|シネマシティ
会場は落選したけどなんとか「立川シネマシティ」でのHTC2ライブビューイングは当たったのでいそいそと。シン・ゴジラの興奮が少し落ち着いたところで列に並ぶと「機材の調子がおかしく、まだ映像と音声が来ていない。とりあえず定刻までには会場にお入りください」という連絡が。で、まあ、結論から言えばネットで話題になっているようにライブビューイングは中止になってしまった。
会場でツイッターを眺めていると16:30過ぎて「始まった!」というのが流れてもここでは何も始まらない。周囲は「しょうがない」といった空気だったが、そこで劇場の方が来て状況説明とお詫びの言葉。
- 衛星回線(仮設とのこと)がつながらず、映像も音声も届かない状況が続く。直前のテストでは問題なかったのだが。
- 最初から見せられなく申し訳ない。もう少し待ってほしい。
でまあしばらく待機になったけど、16:50頃に再度いらっしゃって以下の告知。
この間、お客さんは「拍手と笑い」で回答。LVが見れない不満は多かれ少なかれあるはずだが(すべてを許せる人はさすがにおるまい)、そこはぐっと飲みこんでこの対応を歓迎した感じだった。…もちろん、周りの空気を読んで声を出せなかったけど、純粋に憤懣やるかたない方だっていたろう。当然のことだ。*2
で、この「極上爆音絶叫上映」自体は非常に面白かった。ところどころSEの方が迫力ありすぎて叫んでも聞こえないことすらあったけども(苦笑)*3。あちこちで拍手、笑い、応援、返事…などなど、いかにもな楽しさがあって、初体験ということもあるのだろうけど、大阪のマサラ上映に興味があったので素晴らしい時間を過ごせたことは確かだ。
ともあれ、この件についてはいろいろ不可抗力な要素があるとはいえ至極残念であることに変わりはない。仮に将来BD等で代替上演をやったところで、この手の奴はライブ感がなくなると陳腐な情報しか残らないからあまり盛り上がらない。やっぱね、みんなで「ガルパン最終章」の発表で爆発したかったよ。遠方からわざわざ足を延ばして来た人もいるだろうし、交通費もタダじゃない。だから周りがどう言おうと、不満のある人は大きな声で叫んでいい。理由はともかく、正当なサービスを(しかも一回こっきりのイベント)受けられなかったのだから、それが普通の反応だ。ことこの点で言えば、ガルパンおじさんの反応(笑いと拍手)は異常としか言えない。まあ「ガルパンファン以上に立川シネマファン」だったからこそなのだろうし、これまでの立川シネマシティの貢献があったればこその反応でもあるけど。
立川シネマシティも、企業として考えれば素直に罵倒された方がありがたいケースだったと感じる。不手際を謝罪して拍手をもらうのはどう考えても異常なわけで、お詫びの言葉にあった「皆様には笑っていただけておりますが、こちらとしては笑い事ではございません」はマジセリフであることは、会社勤めのサラリーマンなら理解できると思う。だって、どんなに笑ってくれていても「ライブビューイングが見れなくなったこと」をすべて許してくれる方は確実に0。「罵声を浴びる→お詫びする」はお客様の不満解消の第一歩だし、「批判の中から解決策を見出す材料」にもなるが、それができなかったということは「客に直接謝罪し、今後の問題を回避する機会を逃した」ことになる。潜在的不満はいつどこで爆発するかわからないわけで、これは客商売としてみれば明らかなリスク(地雷)になってしまう。もし本件について立川シネマシティが「お客様が笑って許してくれたからOK」と判断したら、立川シネマシティはこの先衰退するだけになるだろう。そんな甘い「独立系映画館」に作品を下してくれる配給会社も減るだろうし、結果的に緩慢な死を迎えるだけだ。その部分は今後の様子を見るしかない。まあ今日の方の反応を見る限り、そのあたりは重々承知しているようだけど。
ともあれ「絶叫極上爆音」は楽しかったけども、帰宅してからネットで情報をあさればあさるほど、ある種の虚しさというか悲しい怒りのようなものが少しずつわいてきているのも事実だ。